金八、貫八、仙八、新八が全部揃って音楽集となるとは豪華な企画です。たくさんの挿入歌たちがこの音楽集でまとめて聴けるのも嬉しいけど、重要なシーンで流れたエンヤ、白鳥久美子じゃないほうの「アメイジング グレイス」(白鳥版も好きです)などが他にも全部入ってないのが悲しいです。せっかく期間限定で大きくリリースしたのだから…と思います。でも本当に良い曲ばかりです。きっとこれも長いシリーズとなってる要因ですね。
このアルバムを入手して以来、イヤホンで通勤中、就寝前とずーっと聞いています。
特に最後の「鳥のようなもの」は何回聞いても体中がしびれてしまいます。
そんな状態なので電車では周りの人に変な人だと思われているかもしれません。
デビューアルバムです。 デビューまでにこぎつける間の苦労が、染み込んでいると感じます。 『空振りの一日』『素面酒』。 『素面酒』は確か、根津甚八さんもカバーしてた記憶があります。 こういう歌は時代の変化とともに歌い継がれにくいのかなと思いますが、 自分が現在の地点に到達している、プロセスの一つとして、 自分自身に置き換えてみて、大切にしておかなければいけないと思います。 成功したからといって、驕り高ぶってはいけないですよね。 そして、歌い継がれているというか、『風樹』でもセルフ・カヴァー されている名曲『想い』。強気強気の人からは評価されないのかも しれませんが、そんな人でも初恋の頃とか、一度はこういう気持ちに ひたったことがあるのではないかと思います。 『道標なき旅』と並んで素晴らしい曲だと思っています。
永井龍雲さんの作品はポニーキャニオン時代(通信販売限定の2枚組ベストがあります。「悲しい時代に」「笹舟」はここで聴けます。そして、日本コロンビア時代があり、(今回はこの時代が中心に選曲されています。激流、捨て猫、砂漠の道、どのアルバムも傑作です。また、今回選曲されていない「蘇る夏」「血の河」「飛鳥」も傑作です。)FFAからの風樹、の中の「鳥のようなもの」は特に圧巻だと思います。最近は自主レーベルの活動を中心にされているようですが、昨年発売された、続自力本願、また、自力本願はセルフカバーアルバムで提供先の方々を中心にカラオケで根気強く探せば龍雲さんの作品にたどり着けるかもしれません。とにかく龍雲さんを聴こう。
私は今から20年ぐらい前に「青春は最後のおとぎ話」を聴いたことがあります。しかしそれが誰の何と言う曲なのか判りませんでしたが、ここで見つけることが出来ました。私はこの曲を聴き直して、改めて私の当時の心境を思い起こすことになりました。「青春は最後のおとぎ話」は人生は物語を紡ぐものだという事を逆説的に歌っているように思います。歌の主人公は夢を持つ「未社会人」とでも言うべき人で、好きな女性はしかし「社会人」となって「向こう側」へ行ってしまいます。「彼女」は青春がおとぎ話の最後、と言います。主人公は「そうだね」と言います。それは彼女への肯定です。それで二人で来た道を主人公は引き返しますが気がつかないうちに周囲が変わっています。おとぎ話は実は終わっていません。「彼女」は結婚して新しいおとぎ話を、主人公は過去に戻るつもりでも周囲は変わっておりそこからおとぎ話を新しく始めることになる、ことが逆説的暗示的に示されているようです。大塚博堂の魅力の一端はこういう面にもあるのかもしれません。人生は物語を紡ぐものでしょう。これはそういうアルバムになっているようです。
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