映画でなければ伝わらないモノを見せてくれる映画監督こそが映像作家であり、その作品は映像芸術と呼ばれる。だからこそ、黒澤も小津も市川も鈴木も今村も山田も北野も映像作家なのだ。名作と言われる原作、それも長編を映像化する時はなお更の事。原作を手堅く3時間以内にまとめられればまだ良いほうで、原作を越える事は至難の業だ。それを、野村芳太郎は見事にやってのけた。敢えて台詞をほとんどなくして音楽と映像だけで表現した父子の旅と駅での別れ、日本映画史上屈指の名場面である。少年が作った砂の器が風に壊されるオープニング、2人の刑事の夏の東北への旅、若き森田健作の線路際の執念の捜査、一度見たら生涯忘れられない療養所での加藤嘉の演技・・・素晴らしかった原作でも味わえなかった感動がここにある。映像芸術とはなにか知りたかったら、野村芳太郎の生涯最高の仕事、「砂の器」を見よ!
主演の緒形拳さんと監督の今村昌平さんの、間違いなく
代表作の1本です。
連続殺人犯を主人公とした物語なので、暗澹たる内容では
ありますが、画面から目を逸らすことが出来ず、見応え
たっぷりです。
改めてDVDで見直す価値のある、最高の作品です。
日本映画の最高峰です! あえて多くは語りません! なぜならば 皆さんに観て欲しいから!
テレビでときどき見かけるこの方、なにをされているのかよく知らないのですが、この本に書いていることはとても同感できます。
古きよき日本って感じです。
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