旅館を後にしてから次の展開までの繋ぎに終始した前巻を受け、出会った婦警さん【佐藤みずき】との「昼下がりの車内情事」と「その後の温泉旅館情事」がたっぷりてんこ盛りに描かれた素晴らしい第10巻である。前巻の不発っぷりを見事に覆す官能描写の連続に快哉を叫びたい。拘りを感じさせる丁寧な交わりが複雑な心情描写と共に描かれており、本シリーズらしさが見事に復帰したと言えよう。
全9話中の6話が車内情交、残りの3話が翌日の旅館での情交である。要するに全編に渡って耽美な「八月ワールド」が描かれているということである。これだけで充分に素晴らしいことだが、この婦警さんが猛烈に綺麗である。ただ、ただ美しい。そして、婦警の矜持からか初体験の記憶からか男(田上)を見下そうとするのだが、これが田上の優しいテクニックによって少しずつほぐれていく、蕩けていく珠玉の官能美がある。これはある意味「女」の部分を大っぴらにできない状況からの解放であり、さらには本来の「女」を出すことの喜びを田上を通じて目覚めさせられていくようでもあり、ここに『サプリマン』としての面目躍如が大いに盛り込まれているのである。実にニクい田上と言わねばならない。そして、表面的にはまだお堅い態度を貫くものの内心は田上の虜になってしまい、続く旅館での情交では隠れていた性癖まで暴かれる展開は見事という他ない。さらなる情事の予感から勤務中にこっそりと、そして微かな期待感と共に田上と会うまでに変貌させてしまい、体を重ねる度に婦警さんを開発していく田上の“堕としっぷり”には感嘆と共に妬みすら覚える始末である。
まだ続きがありそうな余韻を残しつつ同僚婦警さんのコミカルな詰問の予感が今後の波乱を招くような楽しみも最後に抱かせている。続きが早く読みたい。
もぅワンパターンと言ってもいいくらい、ほぼ同じようなコメディオチなのに笑えるのは何だろうね。そして、主人公の長大でご立派なムスコを目にしてビックリ!これを“味見”し、蕩けてしまっておねだり。そして迎え入れては、その大きさで深く届いてさらにビックリ!盛大に感じまくって最後は高らかに絶頂。このパターンもお決まりである。ただし、話(全9話)の設定や展開は割とバラエティに富んでおり、“お相手”も宿泊客(熟女度高し)を中心にしつつ、ホテルの女医さんや同僚に主任といった仕事仲間達もバランス良く配されている。今回は母娘丼もあったりする。この、褒め言葉としての大いなるマンネリズムこそが本シリーズの醍醐味と言って差し支えないだろう。元より性に開放的で積極的なヒロインばかりが登場する明るいシリーズの真骨頂が7作目に至っても維持されているのは『継続は力なり』を感じさせる。
作画は今回もしっかり作者そのものという耽美さを醸しつつ、このシリーズのテイストに合わせた、やや軽いタッチで描かれた良さが出ている。今回は巨乳キャラが多く、主人公がかつて憧れたグラビアアイドル(今は主婦)が現れたり、隣に住む人妻が訳あって夫以外の男とホテルにやって来たり、露出癖のある夫婦にアテられたり、義理の母娘のドラマがあったりと捻りも利いている。1話20頁の強みを活かした官能描写も良好で、今回はヒロインの設定や属性が興奮を高めるのに一役買っていたようにも思う。
浮世艶草子の第3巻ですが、1巻、2巻よりさらにパワーアップしており、ストーリーが非常に練られています。最初の物語から「おお!!」とか「ええ!!」と驚かされの連続でした。江戸時代に実在した人物や実話をモデルにした物語もいくつかあり、また1,2巻で登場した人物が1つの物語の中でコラボレーションしたりしていて面白かったです。絵のクオリティの高さも健在で、十分満足いけるものでした。
江戸の「粋と張り」を体現した花魁の姿は凄く格好良かったです。また江戸時代の武士の死因で多かったものの1つは酒の飲み過ぎだというのは雑学として面白かったです。もう1つの死因は本編を読んでいただければと思います。あと巻末コラムの性豪将軍ですが、歴史の教科書ではまず出てこない人物なのですが、その精力絶倫っぷりには驚かされました。
1,2巻を買われた方なら十分満足いける内容だと思います。
目次
* 花に蝶
* 腎張腎虚
* 赤い糸
* 畜生道
* 四ツ目屋
* 行水女
* 無残絵
* ねぷた
巻末コラム
* 縁結びと縁切り
* 江戸幕府最強の性豪将軍
* ハレとケと最古の職業
* SMと無残絵と小説家
檀れいの演技は最高でしかも切なすぎます。岸谷五郎の最後のセリフも切なすぎます!とにかく泣けます。
エッチですが、時代考証や解説等が入っていてバランス良い読み物となっています。女性が描いている様なので女性にも読めそうです(元来女性物?)
特に後書きの解説が原稿用紙12ページ分の長さ(4ページですが)丁寧に書いてあり、エッチだけではない好感さがあります。
(三行半の真の意味等)
ただ、張型等強烈な物も出てくるので18禁を付けた方がよいかも。(あくまで説明ですが、それ自体強烈、、)
浮世絵春画レベルのHさもあると考えて下さい。
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