私はデュ・モーリアは、特に短編の方が好きかもしれません。 この作品を読んで、改めてそう思いました。 私は「アリバイ」・「皇女」・「荒れ野」・「あおがい」が 面白いと思いました。 アリバイは鬱屈した中年男性の心理にリアリティを感じ、 またいろんな解釈ができる作品のようにも思えます。 男の感じる絶望と恐怖も印象的でした。 「皇女」は、また何とも不思議な感覚を覚える作品でした。 「荒れ野」は、全体的に切なさ漂う作品と言った感じ。 この「破局」という本は、あと3作品未邦訳の作品が残っているようですが、 ぜひ翻訳して欲しい。
この本は、NHK放送ETV特集を再構成、大幅補充された謂わば辺見氏のインタヴューを中心に改めて単行本化されたものである。勿論私もこの特集番組を見た。ですから、番組を見た方にはこの本は、特別真新しい内容では無いし、再確認を出来る媒体の一つに過ぎないかも知れない。ところが、今回読んで判ったのは、番組で見聞きしていた筈の内容が、自身全然「理解」出来ていなかった言い換えれば聞き漏らしていた部分が非常に多かったことである。おそらく私はこの本を1度読んでも、未だ半分も理解していないのではなかろうか・・。それほど、内容の濃い深い深刻な問題を孕んだ本なのである。 先ず読み始めて判るのは、文章漢字部分が一部の単語(語句)を除いて殆ど最小限に使われており、その分平仮名が目立つことである。これは、たいへん読み易い。辺見氏は現在右手が不自由であり、言語ツールとして携帯電話を利用していることがあるいは影響しているのかも知れない。彼は自身で「携帯依存症」だと告知している・・携帯で「文章」を綴りそれをPCへ転送して書いている・・また、現在身体的にも歩行が困難な為に毎日毎日歩く練習を繰り返し行なっている(「自主トレ」と称している)。練習をいくら行なっても良くはならないが、怠ると悪くなる。だから「徒労」とも思えるような「自主トレ」を繰り返す・・それは、辺見氏の深い「思索」に繋がっているように思えてならない。それはまるで終わり無きような繰り返し反芻するような「思索」だ・・読んでいてその執念に私は打たれた・・・ ここでは、具体的な内容紹介は省くが、現代抱えている深刻化する多くの「問題」に直面し、これからどう向き合うのか、どう考えて行くのかを示唆してくれる非常に「貴重」な内容であり本であることに間違いは無い。私もこの本を繰り返し読むことで、より「理解度」を深めて行きたいと思っている。
若年層に雇用が回ってこない最大の理由は誰が考えても明らかなのは、年金需給時期の先送りで定年の延長が進んでいるからです。
この世代は、人口がもっとも多く。
彼らへの雇用延長を熱心に勧める以上は、若年層に雇用の不足が生じるのは当然の成り行きと言えるでしょう。
しかしメディアは誰も取り上げない
この問題に関しては異常なほど口が堅いのが現状です。
現在の年金受給者への支給される年金額は、将来、若年層が受給される年金と比較しても明らかに多い。
そもそもいまの70歳以上の年金受給者のほとんどが、現在定められている25年以上の年金の支払いを行なった者ではありません
一年でも年金を支払っただけで受給している人たちも少なくなく。
そのしわ寄せが、現在、年金を支払っている若年層に向っているのも当然のことでしょう。
これまで若い世代は社会への参加意識が希薄であり
選挙で投票する人たちも少なかった。
それだけに政治家の意識も、団塊の世代以上の人たちに向かい。
若年層への対応があまりにもお粗末であった事は否めません。
社会もまた、いまだに中心にいるのは、こうした団塊の世代以上の人たちだけに
これらの人たちの立場を中心に考える傾向になっている事も否定できず。
若者が、もっと社会の一員であることを自覚して、社会や政治に無関心であることは、結局、自分たち自身に返って来る
その事実を理解するために、若者奴隷時代は少々、感情的で主観的なところがあるにしても、必要な本であると言えるでしょう
最初にお断りしておきます。私はAmazonからは購入しませんでした。というのも、その前に書店でたまたま本書を目にして即購入したからです。ですから、レビューをここで書くことにいささかの申し訳ない気持ちがあります。しかし気になることがあり、厚かましいとは思いました書かせていただきました。私は、本書がAmazonで販売されていることを知っていたら、まず間違いなく購入したことでしょう。と、言うのは著者の前作(になると思いますが)「日本国債暴落のシナリオ」(中経出版)を読んでいたからです。これは主に日本の国債のことに絞って論じてありました。文章は読みやすく、内容も具体的でとてもわかりやすいものでした。そしてかなりの信憑性を感じました。ただ、一般的な経済解説書と異なり、アメリカ、ユーロ諸国、briscなど世界的な視野からの記述が少なくその点物足りなく思ったのです。それで今回の本書を見てすぐ飛びつきました。やはり私の期待どおりの著作でした。今回は特に原著が外国人の手になるものであり、それにわかりやすく解説が入る形式で述べられています。特に東日本大震災以後の日本と世界の金融・経済状況についても書いてあるので最新の情報を知ることもでき安心です。当然、情勢の見方としては原著者及び著者の立場からのものが大部分です。私も一部異論を唱えたいところもありました。しかし、1冊の本で世界のすべての金融・経済情勢について語りつくすことは不可能でしょう。その点本書はこれからの世界経済の流れと日本の行く末を予想する上で貴重なヒントをたくさん提供していると思います。できれば、前作の「日本国債暴落のシナリオ」とあわせて読むことをお勧めします。さらに、別な観点からの情報を補うためには「朝倉 慶」さんの一連の著作がとても役立つと思っています。以上、少しでも参考になればと思います。
前半の「被災の手記」を読むと、あの日あのとき、どんな状況だったのかが、あたかも、その場にいたかのように感じられる。 44歳の畠山さん。「津波は仕方がない。心のどこかでいつかは来るという覚悟もあった。しかし、せっかく見え始めた光明を踏みにじるような放射能に対しては憤りを抑えきれない」。単なる自然災害ではない今回の震災の深刻さだ。 19歳の古川さんの手記にある「私はあきらめません。どんなに辛いことがあってもあきらめず、この東日本大震災で経験したことを自分の子供、孫、これから先の人たちにきちんと伝えて行きたいです」は私たち共通の課題だ。 手記「東日本大震災ー私の体験」「被災して気づかされていること、考えていること、決意していること」は継続して募集している。400字詰め3〜8枚程度。締切は3月末日。詳細は岩波書店「世界」編集部。 詳しいもくじがここに載っている。 「・・・」
|