家族と河原で遊んでいた女の子が草原に紛れ込み、遊び、不安があり、世界が草原だけになり、親に見つけられ、幸せな日常へと戻る。小さな出来事をリズムよく語るのですが、そのことより、酒井の絵の物語性の高さに圧倒される作品。
鳥の目になって、この世界を見るとこんなふうに見えるのか!と、素直に引き込まれて読んでしまいました。おもしろかったです。鳥瞰という言葉がありますが、自分も高い所からそうしているような気になりました。鳥を擬人化して書いていますが、あくまでも鳥の視点を失わないところがすごいです。生態も詳しく書いてありますし、生き延びるための渡り鳥の苦労や知恵には、感動すら覚えました。雀など、身近な鳥の章もあって、興味深かったです。表紙を見るたびに、「この本、よかったなあ」って思ってしまう一冊です。
歌唱力のある力強い女性歌手はたくさんいますが、彼女のような歌手は他にいません。どこまでも優しく、透き通るような歌声は、私達の心を動かす神秘の力を持っています。
英語曲のカヴァーアルバムも素敵でしたが、今日の日本には少なくなった、日本語の言葉一つ一つを大切に丁寧に歌っているのにもとても好感が持てます。彼女の初めての恋を詠う歌も、ちょっと背伸びをした少女の恋を思わせて可愛らしいです。シングル再録の「奇跡の星」は、シングルよりもより彼女の声質を生かしたアレンジになってます。
癒しを求める方は、是非手にとってみてください。
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