ZTTの記念すべきファースト・リリースである『Into Battle With The Art Of Noise』を含むコレクションですが、2003年にリリースされたRepertoire盤と混同してしまわない様にご注意を。あれは「Beatbox」がオリジナルのものでない等問題がある商品でした。今回はSalvoからのリリースです。
しかし今回も「Flesh In Armour」と「Comes And Goes」の曲間が忠実に再現されていませんね。「Flesh In Armour」はお仕舞に少々エコーがかけてありますが、この小細工の意図もよく解りません。 まあこの部分に関しては『Daft』収録のものがあれば事足りるわけですが・・・。
さて残る16曲ものボーナス・トラック群ですが、これらは『Into Battle With The Art Of Noise』と『Who's Afraid Of The Art Of Noise』の間にリリースされる予定だった幻のアルバム『Worship』を再現したもののようです。
あらかた『What Have You Done With My Body, God』にてお蔵出し済なので新味は乏しいですが、これが1984年に世に出ていたらな〜等と妄想にふけるのも楽しいかも知れません。
カナダ産NWOTHMトリオ・バンドの待望の1stフル・アルバム!!1曲目からNWOBHM〜80's正統派HMを聴いてきたマニアを震え上がらせるウルトラ・ヴィンテージ正統派HMチューンがこれでもかと押し寄せてくるとんでもないものが完成!全正統派HMマニア100%必聴盤!ラストはTOKYO BLADEの”Attack Attack”のカヴァー。
このアルバムは、今までのAONのベスト盤とはほとんど被らない選曲のベスト盤です。
一番の目玉は「Legs」が収録されていることですが、レアトラックが非常に多い(それなのにベスト盤?)ということが注目すべきことでしょう。
しかし、特にDisc-2はかなりマニアックな音源なので、多くの人がこれを聴いて楽しめるかというとはなはだ疑問ですので、どちらかというと「マニア向けのベスト盤」と考えた方がいいでしょう。
しかし、これだけ収録されていても「あれは?これはないの?」というように、まだまだ「12インチ」でリリースされた傑作音源は眠ったままですので、そこを一気にまとめてリリースして欲しいと思うのは、私だけではないでしょう。
何にせよAONの貴重な音源ですから、AONファンばかりでなく、テクノ系のファンにはおすすめ致します♪
色シリーズ5部作もついに完結。
もともとシュールな作品群ですが、本作が一番尖ってる感じ。
仕掛けも基本的な内容も相変わらずですが、テーマが前4作
までよりちょっと高度? 段ボールの材質を生かした表紙は
親しみやすいのですが。
この本の著者、ネイト・シルバーは、あのブラッド・ピットが演じた映画「マネーボール」に出てくる統計分析家のモデルとも言われている人物。 シルバーが予測する分野は広い。メジャーリーグの野球、大統領選挙、経済情勢の変化、さらには天気予報、地震予知、地球温暖化などにも及ぶ。 彼の名前が米国のマスコミで一躍有名になったのは、2008年の大統領選挙での予測。これが見事に的中。そして、2012年の大統領選挙においては、 何と全米50州全ての予測を完全に的中させたことで、彼の予測のメカニズムの正確さにマスコミが騒然となった。
この本でシルバーは、様々な分野(野球、経済、政治、チェス、天気、地震など)における予測のメカニズムを紹介してくれている。 それは、いかに多くのノイズの中から的確にシグナル(信号)を見つけ出すかによって、的中度が左右されるということだ。 もちろん、分野によっては予測がしやすいものもあれば、逆に予測が難しい分野もある。 その違いは、データの変動パターンの複雑さによって生じ、野球やチェスは、変動パターンがシンプルなので予測がしやすく、 逆に地球温暖化やテロリズムなどの予測は、変動パターンンが複雑なため予測が難しいとのこと。
さて、では膨大な「ビッグデータ」から如何にして正確な予測を導き出すのか? その鍵は、結局のところ冷徹な「自己認識」次第だと彼は説明する。 それが確立されていないと、人はどうしても自分が望む結果をデータから読み取ろうとしてしまい、 結果としてその「思考バイアス」が間違った予測をしてしまうものだとしている。 また、予測(データ分析)にあたっては、常に「謙虚さ」も必要だとも説明している。 人は、自意識過剰になったり、傲慢になると、偏った予測をしてしまうからだ。
ネット時代となった今、一般の人でも、簡単に膨大なデータに接することが可能となったが、 その分、ノイズも増え、必要なシグナルが見つけ出せなくなってきていると著者は警告する。
従来よく言われていた、ビジネス思考モデルの一つに、「仮説と検証」があるが、 自分が立てた「仮説」に拘(こだわ)り過ぎると、「検証」行為そのものが間違った結論へと導くことになるわけだ。
ネイト・シルバー並みの予測が出来れば、日本の政治家も 間違った方向へ国民をミスリードすることもなかっただろう。
結論は、意外なほどあっけないが、その思考プロセスを学ぶことは非常に有益である。
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