天才作家太宰治と情死した女性山崎富栄の物語。 私はただただ富栄の父、晴弘氏が気の毒に思いました。 善良な市民だったはずの家族、それがどうしてこんな目に・・と。 どんな大義名分を言っても、やはり自殺は究極の自己愛、自己中としか思えません。 残された家族の悲哀に同情した作品です。
モンゴメリは「赤毛のアン」を書いたことで有名な女流作家です。モンゴメリは、小さい時から詩などを書きました。15歳から本気で日記をつけ始めて53年もの間、休まず書きつづける日記人生でした。
これは凄いドキュメンタリーだ。読んでいると60年以上前に生きていた人々が、目の前に現れて動いているような錯覚にとらわれる。
作者の徹底した調査には驚かされる。親族から知人まで、これだけ時間が経っているのによくぞここまで調べ上げたと思う。特にフィリピンの奥地まで取材に行き、市井の一市民の軌跡を追った執念に脱帽する。死者が作者を使って書かせているのではないか、とさえ思ってしまう。なにか神秘的な力でも働かない限り、とてもこれだけの本は書けないはずだ。
フィリピンで親族を失っている者としても感無量である。外地で親族を失っている人なら、みな我が家の物語のように感じられると思う。作者に感謝である。
大型書店で立ち読みしてきたのですが、ネコの愛らしい部分をそのままぎゅーっとつめん込んだような感覚になりました。 ネコ好きには、たまらないネコ本ですね。 うん、そうそう。 ネコってこういう奴なんだって。 まるでほんの身近にいるかのように、あたたかな毛並みのぬくもりをにおわせる雰囲気をもつ、写真のネコたち。 ネコを抱っこしてぎゅっとしてほお擦りしてあげたい気分です。
聖書やシェークスピアの解説が分かりやすくまとめられており、新しい「赤毛のアン」を発見できる、奥の深い一冊。
解説ページと本文を交互に読むのがやや煩わしかったが本の構造上やむを得ないかも。
赤毛のアンは児童書ではなく、文学性が高い作品であることがよく分かった。
翻訳者のプロ意識が解説部分の端々から感じられる渾身の作である。
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