山本五十六さんが、実はアメリカとの戦を反対していたなんて、知らなかったので、それが分かっただけでも、良かった映画でした。ただ、それだけかな。ストーリー的には、どこまで史実か分かりませんが、多くの部下が死んでいく場面で、山本さんは冷静さを出していますが、影ではさぞ悲しんでおられたのでは、勝手に僕は、部下想いの山本さんを想像していましたが、映画では、あまりそういう感情的な人柄ではなかったよくです。だけど、作戦遂行を主張するのは感情的なので、それでは、あまり部下想いではない人物だったのかなと、ガッカリもしました。果たして、本当の山本さんは、どういう人物だったのでしょうか?
この類の本としては、一気に読めた。この本の、大きな特徴の一つは、子どもの話、大人の話のどちらかに限ってしまうのではなく、アスペルガー症候群の子どもが、青年、大人へと成長する長い道程を視野に入れている点だ。アスペルガーの子どもには、こう接した方がいいとか、アスペルガーの大人はこうだというのでは、何か狭い印象があったが、この本を読んで、両者が、つながってよく理解できたように思う。どういう大人になるのかという将来像をもつことによって、初めて、どういう対応がよいかが見えてくるとも言えるので、非常に説得力があった。その場合に、やはり大事なのは、その子の特性や強みを活かすということになるのだろう。その当たりのことが、細かく丁寧に扱われていた。
もう一つは、エピソードや事例が、どれも秀逸で、読ませるという点だ。ときとして、臨床医学の域を超えて、もっと高尚な思考に向かうところが、並の臨床家とは違う、この著者の持ち味なのだろう。偉人、有名人のケースが多いことも含めて、息がつまるような実用本よりは、希望と救いがある気がしたが。
それ以外にも、随所に興味深い新しい知見が手際よく盛り込まれていて、驚くような話も結構あった。実践的なアドバイスも、これまで読んだ中では、一番しっかり書かれていたと思う。教師やカウンセラー、臨床医にとっても、かなり使えるのでは。子どもにたずさわる者の一人として、多くの親に読んでもらいたい本だと思う。それから、企業の経営者やメンタルヘルスの担当者にも。このタイプの社員が、うつや精神的な病気になるというケースは実際とても多い。このタイプの人が能力を発揮できるような社会になってほしいものだ。
原作は単行本初版1969〜72、文庫本初版1978。 当時としては司馬遼太郎も良かれと思って 「江戸期の蓄積として明治人には合理主義があった」 「秋山弟は、その合理主義で日本海海戦に勝利した」 「乃木は例外として旅順要塞の<東北正面>に無謀で不毛な肉弾突撃を繰り返した」 「それは昭和陸軍の精神主義へとつながった」 と声高に褒貶。 ・・・その是非はともかく、小説の高揚が、そのままNHKの製作姿勢と重なり 蓋を開ければ奇跡の出来、いわゆる<NHKの本気>にあたしゃ震撼しました。
最新CG技術を駆使した映像表現の素晴らしさは一瞥驚嘆ですが、 脚本も注意深く、史実へのすりあわせに挑んでいる点、大いに評価すべきでしょう。
旅順要塞は「ベトン20万樽の<城壁>」でなく、堡塁線でつながれた縦深防御陣地であり 航空偵察のない時代、肉弾を使ってひとつひとつの火点を探り出し、潰していくしかない。 その第三軍の苦悩と現実について言及し、児玉も乃木を罵倒する事無く、 むしろ乃木独りにその苦悩を背負わせてしまった罪を悔いて、 指揮権引き受け後、酒をあおらずに入られないワンカットの示唆するもの (その後の児玉督戦なんて原作へのアリバイです)
海軍の失敗(閉塞と黄海での不手際)の結果としての旅順作戦、すなわち惨事の起源への言及、 また理論家秋山真之(ジャニーズ)と実務派島村速雄(石原軍団)との暴力を含む微妙な対立、 日本海海戦に近づくほど、東郷幕僚団のなかでの秋山実之の孤立ぶりの暗示するもの・・・。
ああ、NHKは2000年以降の最新の研究学説と1969年の司馬のこさえた日露神話を、 よく刷りあわせ、判る人には判るように批判したなと感心しました。
小学6年の子のプレゼントに購入しました。価格があまりにも安いので半信半疑でした。商品を見てビックリしました。生地も良いし、かっこいいです。子供も大満足です。
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