第4巻は浅田美代子さんが演じるお手伝いのミヨちゃんの出番が多く活躍します。
特に第10回では石工・イワさんと喧嘩した貫太郎に涙ながらに仲直りするように訴えるミヨちゃんに貰い泣きさせられます。
第12回では、家族に暴力を振るう貫太郎にハンストして抗議しますが、頭に締めた紅い鉢巻が似合わないことを気にして、鏡の前に座っていろいろなリボンを試す様子がとても可愛らしいです。
どちらの話もミヨちゃんの気持ちが貫太郎と家族に通じて、ハッピーエンドを迎えます。
特に昭和40年代後半(1970年代前半)、アイドルが全盛期であった頃の昭和が懐かしくなります。
老人の孤独、使用人の悲哀など現代に通じる社会問題も扱われています。ぜひ一度ご覧になってください。
これで「ムー一族」と合わせて「ムー」シリーズがDVDにてコンプリート出来ます。 このように過去のドラマなどのコンテンツがパッケージ化されるのは良いですね。著作権等の処理が困難なケースもあるようですが、ぜひこれからも積極的にリリースしていただきたいです。
寺内貫太郎、理不尽すぎる……が、昔かたぎと言われる人柄が、このDVDで伝わった。
久世さんだから、このような作品を書けるのだろうが、私としては 久世さんの色気の通奏低音が流れた奔放な想像力、滑らかな平仮名と 優美な漢字を活かすのは、やはり「日記的文学」「エッセイ風小説」だと思う。 即ち、「乱歩」「日録」「黄昏かげろう座」などだ。 しかし、こういう日本語は、久世さんぐらいしか書いてくれない。 「へのへの夢二」や「女神」が好きな人は、それ以上に好きかもしれません。 人形屋の三人姉妹が色っぽいです。 私としては、また「乱歩」「日録」系が出ることを期待している。
果汁をじゅるじゅるしたたらせる程に濃密に熟れた桃の
薫りが、いずれの短編からも読んでて漂って来る。
この作品を読んで、「桃」という果物、「桃」という漢字自体に
色気を感じてしまうようになった。
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