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坂本政道伊勢神宮に秘められた謎―よみがえる縄文の男神と女神 (ベールを脱いだ日本古代史パート2)

ロバート・モンローが開発したヘミシンクの目的は、人類から死の恐怖を取り除き、人類進化を促す教育手段の提供である。ところが、人類の心〔意識〕が今以上に進化しないままで、不用意に霊界とコンタクトすれば、ネガティブ意識に支配される恐れがある。それを避ける方法がヘミシンクには無いという問題がある。その危険を避けるためには、釈尊の「四念処法」（四段階16ステップのカリキュラム）を実践すべきである。「四念処法」の第一段階〔身念処法〕の第4ステップの瞑想修行（これはニミッタの正念修行であり、その一部が月輪観・阿字観である）を実践すれば何らかの超能力は誰でも経験する。しかし、それらに執着することなく、第二段階〔受念処法〕・第三段階〔心念処法〕・第四段階〔法念処法〕まで進むことによって真の悟り（聖者の境涯）を得るのである。

四念処法を実践したと思われる道元が「誓願なきは菩薩の魔事なり」と述べているのは、ニミッタ体験で陥る「自惚れ」の危険を述べている。未熟者が霊界の門を開き始める時、「誓願（聖なる目的）」がなければ心の隙間に魔界のネガティブ意識が侵入・憑依するのである。

著者の最近の著作を読むと、そうした危険性が増しているように思われる。
今回の著作でも、「智慧・正義を代表する存在としてのトートと、慈悲・浄化を代表する存在としてのディアナ」が登場するが、「彼らが現在と未来について何を語るか？」「彼らは現代までに何を実現したか？」を問わねばならない。そうでなければ、単に神話の世界を現代風にアレンジした物語でしかないからである。ところが、そうした疑問の答は見いだせない。
(a) 弥彦山頂の龍（と関連の深い人間＝天香山命）の救出（p.33、p.39、p.89）
(b) 伊勢神宮の正宮には男神（トート）を祀り、外宮には女神（ディアナ）を祀る。（p.239）
前者は『スピリットランド』などで紹介される「中有界で身動きの出来ない未熟霊」を救出して一つ上の霊界に導く話と何ら変わらない。後者は古代の人々には重要なことかも知れないが、アセンションを迎える我々現代人には急を要する問題ではない。

むしろ『Bashar Gold』で、バシャールが語る次の情報こそ重視すべきである。
(1) 「一人一人の波動で全体が変わる」（引用書籍のp.165）･･･　皆さん全体は地球上のたった一つの意識〔ユングの言う集合意識のこと〕です。そして、個人のレベルでは、毎瞬毎瞬、皆さんはテレパシーによって繋がっています。ですから、自分のワクワクする生き方を、一人一人が確信を持って選択するとき、その波動は社会全体の中でどんどん強くなっていきます。皆さん一人一人は、『世界的なスピリット（ブッダ、キリストなど）』の一つの側面を表しています。そして、『世界的なスピリット』全体と繋がっています。
(2) 「もう一つの地球へ〔パラレル・アース〕」（引用書籍のp.168）･･･　一つの世界から別の世界に変化するとき、新しい世界を構築するとき、次のことが起きます。一つの地球から、すでに存在しているもう一つのパラレル・アース（並行して存在している地球）、ほんの少しだけ波動の違うもう一つの地球へと移るだけなのです。
(3) 「すべてはあなたで出来ている」（引用書籍のp.173）･･･　新しい世界を構築する、世界を変える時、皆さんが唯一すべきことは、自分自身の意識を変えることです。皆さんは物理的な現実の中に存在しているのではありません。皆さん自身が物理的な現実です。意識体である皆さんの一つの表現方法が、この物理的な方法なのです。

いかがであろうか。本書の内容は「バシャールのアドバイスとは逆方向に進むもの」と感じるのは私だけであろうか？