ex.シアトラのLiv嬢とその旦那が中心となりドイツで活動しているノルディックフォークメタルバンドLeaves' Eyesの2010年発表、4枚目のアルバム。
本作は、ヴァキング船で旅に出る旦那を待っている…といったテーマのコンセプトアルバムなのだそう。ここまで完璧な世界観を完成させてしまったアルバムなんてそうないと思います。前作も高い完成度でしたが本作は前作を上回る出来で、今までの彼らの作品の中ではこれがBestです。そのドラマ形成の妙といい…とにかく素晴らしいの一言に尽きます。
基本的にミドルテンポの曲中心なのですが、だれるなんてことは一切無く、逆にこの速さがフォーキーさを出すのに一役買っています。メタリックすぎず、叙情的なメロディを崩さない程度の絶妙なバランスの演奏を保ちつつ、民族楽器も積極的に使用し、もう時と気分は、中世の北欧です。本当にタイムスリップしたかのような世界観の演出力です。この手のバンドにありがちな仰々しさは一切なく、あくまでナチュラル志向なのもポイント高し。
彼らの今までの作品は男性のデス声いらないのでは、と思うこともあったのですが、本作では効果的に働いてると感じました。Liv嬢の少女っぽさを持ちつつも大人っぽい品のある美声はなお健在です。彼女はソロでもCDを出してますが、Leaves' EyesのLiv嬢の方が数倍好きです。 個人的にこの作品はWithin Temptation、Sirenia、最近のTristaniaのアルバムをを凌駕しているように思います。それくらい高品質です。
タイトルどおりアルバム全体で一つのサーガとなっていて前作よりアルバム通してのまとまりがあります。 曲も叙情性がより豊かになってます。 曲調は典型的な女性Voシンフォゴシックで、ザクザクヘヴィーなリフにアコースティック楽器が 絡むパターン、シンフォメタルじゃないのでスピード系ではありません。 Voは前作同様、萌萌ヴォイスで更に前作より幅が広がって素晴らしいです。 萌系のちょっと舌足らずなささやきヴォイスとゴシック典型のオペラ的な歌い方、さらに オペラ系でかん高い声と主に3種類の歌声を使い分けています。 ごくたまに絡む男性Voはデス系です。 今作は声も勿論ですが、重いのに非常に透明感のある曲が多く、更にサーガって事でフォークロアな 部分を前面に出した曲が多いです。
前作で示された世界観が、本作では無くなっている。 前半はまだいいのですが、後半はダレるっていうか、 聴いてて眠くなってくる。それにカバー曲が一番できが いいっていうのも、いかがなものかと思います。 これ買うなら、前作を買ったほうが楽しめます。
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