前作同様に
小骨はたくさんあって瞬時も目が離せない作りですが、
太い骨が無い。
ストーリーが最後まで明かさないのは良いところです。
サスペンス好きな方には、観れるだろうと思います。
問題は「太い骨」だ。
本作はまだましだった。
神足の「人間の葛藤」を描いていたから…です。
ただし「主人公」のが描かれて行かない。
鉄人のように「カッコ良すぎる」。
そういうとこ、見せたいのか?見せたくないのか?
不思議な作風のシリーズに成ってマス。
重要な箇所でもサラリと見せるやり方…、
個人的には私は「嫌い」。
観終わってスグは星4でも、
骨太でないので
印象が薄くなり、
段々評価が下がる「出来」です。
何か前作同様「もったいない」作品。
本作は震災を挟んで2〜4月まで撮影に充てられ、6月に公開となった。
クランクアップから2カ月で公開というのはまさしくハリウッド並であるが、そのスケール
も十分ハリウッドライクな出来栄えだ。
前作の佐藤浩市も素敵だったが、やはりフジテレビ映画の2枚看板の主演が違う作品で
共演することが素晴らしい。
日本映画でも「看板」となるような役者が普通に出てきたのは嬉しいことだ。
「アマルフィ」は様々な事情で(作品を観るとある程度わかる)脚本家クレジットがない、という
とても珍しい作品だったが、今回はちゃんと池上純哉がクレジットされていてひと安心(笑)。
山本英夫のカメラも大作にふさわしいスケール感で魅せた。ここはぜひブルーレイで観たい。
物語は織田裕二、伊藤英明、黒木メイサの主演3人でほとんどが進行するため、その世界観と比べて
小じんまりしている。前作のようなS・ブライトマン登場!のようなスペシャルもないし、
戸田恵梨香、谷原章介、福山雅治の3人も「脇を固める」というよりか、いてもいなくても関係なかった。
こういう点は少しもったいなかったと思う。
カークラッシュや格闘シーンなども「映画的興奮」には必要だが、無くても物語は十分成立する。
密室劇でも行けそうなので、舞台での3人芝居にしても良いくらいのホンである。
特典ディスクは豪華に2枚だが、いずれもDVD収録だ。
「SP」シリーズが全部HDだったので、こちらも同じ仕様にして欲しかったなあ・・・。
メイキング篇と舞台挨拶篇に分かれているが、特にメイキング篇は面白い。
スペインやアンドラに1カ月ロケしたのは分かるが、どこが現地でどこが東宝スタジオで、
どこが栂池高原スキー場なのか、本編も観ても良く分からない。見事な編集だと思う。
織田裕二はクランクアップ時にスタッフ一人ひとりと握手しているのも印象的だった。
小沢仁志もそうだが、やはり熱い男は見えないところでも熱いのだ。
舞台挨拶で伊藤英明が「インターポール役と聞いて、銭形警部を観た」というのも可笑しいぞ。
ちょっと「ユージャル・サスペクツ」的要素も盛り込んであるので、ネタバレ注意の作品である。
星は4つです。
選曲がすごくよい。車向きだし実際。
というか、DRIVINと謳ってるけど、
たとえばしばらくJ-POPから遠ざかってて
何聞いたらいいかわからない・・・みたいな人にもお勧め。
わくわくする優れた曲が入っててすごくいい選曲だと思う。
こういうのまたでないかなぁ。
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