日本を代表するシンガーソングライターさだまさしの幻冬舎刊行書下ろし長編小説の第5弾です。2008年6月に起きた東京・秋葉原での無差別殺人事件に触発されて書かれたという本書は、さだが今まで歌やトークで主張して来たテーマである生命の重さ大切さについて真摯に向き合った重厚な力作です。これまで小説の題名は真面目一辺倒でしたが、今回初めてコミカルなお笑い芸人をもじった新造語を選んだのは、「心の闇」や「殺人衝動」といった本当に重い領域の内容を幾分でも和らげようとされたからだろうと思います。理由なき殺人という暗澹たる気分になる悲しい事件が作品執筆のきっかけですが、流石にさださんは人間の持つ暗い側面は認めながらも本当に惨いドラマにはせず、悪人もいつか必ず改心するだろうと人間をどこまでも信じ続ける未来への明るい希望のドラマを描いています。
21歳の永島杏平は、ある男子同級生の悪意に憤り殺人の一歩手前まで行ってしまい、人には知られぬまま心に深い傷を負い高校3年で中退した過去を持つ。彼は人生を出直す為に父親の口利きで遺品整理業‘CO−OPERS’の見習い社員となり、故人と遺族の為に異臭漂う現場も厭わず誠実に立ち向かう先輩達や、仕事帰りの居酒屋で働く同い年の女性ゆきちゃんと過ごす毎日に次第に心が癒されて行く。
本書は半分がノンフィクションで、キーパーズという実在の会社をモデルにしており、大変なご苦労のお仕事やご遺族とのふれあいのドラマや会社に流れる精神は本書そのままなのだと推察し本当に頭が下がる思いになります。一人を除く登場人物の全てが良い人で、さださんの様な優しい杏平のお父さん、カッコよく人情に厚い佐相さん、暗い過去を捨てて明るく生きる雪ちゃん達が心をほんわかと温めてくれます。現代社会の暗い世相に明るい光を投げかける「これが真のさだまさし」と言える感動の名作をぜひ多くの方に読んで頂きたいと思います。
貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)、キャッシュフロー計算書(CS)の概要は理解してるけど、 それぞれがどういう関係性にあるのかは分からない。 つまり、用語や意味を頑張って覚えはしたけど、本質的な理解にはいたっていない人向けの本。
分かりやすく書かれていますが、初学者向けの簡単な本ではないので、ご注意ください。
他の会計本でも、「資本金いくらで会社を設立して、商品を仕入れて販売して…」といった具合に ステップバイステップでBSとPLを組み立てていく形をとっているものがありますが、 この本の特徴的なところは、CSまでが一体のものとして説明されていること。
BS、PL、CSを三位一体で学ぶ。会計の基本というか本質を理解する方法として本当に優れていると感じました。 他の本である程度まで学んだ人がこの本を読むと、「会計ってそうだったんだ!」と何度もうなずくことになるのは必至です。
会計基準は年々変化してきているので、たとえば資産除去債務などここ数年で導入されたものについての言及はありませんが、 この本で書かれている会計の原則を理解していれば、「あぁ、そういうことね」とすぐに分かるので大丈夫です。 2007年に出版された本ですが、時間の経過がこの本の価値を減じることはないと思います。
この本以外では、初学者向けには『12歳でもわかる!決算書の読み方』、ちょっと背伸びしたい人向けには 『ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力』が個人的なオススメです。会計はこの3冊でOK!
やっと出た単行本! 楽しみにしながら1ページずつ読み進む。
序盤は台所用品にハマる話の連作。 小さい湯豆腐用の鍋や、うな丼にタレをかける4連砲塔のような物など。 正直、このブロックはあまりワクワク感が無く(失礼) 東海林先生の趣味の世界を順番に紹介されている感じ。 失敬ながらも、東海林先生もついに筆が鈍ったか?と思ったが 続く中盤から登場の微視的(ちまちま)生活のススメが あまりに微視的な事にイチイチ注目する生活が 小さな幸せ発見に繋がるかを、丁寧に書いた連作が かなりの面白さで 先生に対して筆が鈍ったなどと思ってしまって、大変申し訳なく思いました。
気になったキーワードを羅列すると・・・ 「ネクタイはIDカード」 「あれ、今日はイイの入れてるわね」 「ぐいぐい事件」
特に「ぐいぐい事件」は、そのネーミングの脱力感がサイコーにイイですw
久しくCDを買うことはありませんでした。
法然800遠忌のための曲があると知り、気がついたら、購入していました。
”いのちの理由”
いい曲でしたが、はじめは、法然とのつながり?と思いました。
でも、聞いているうちに、法然がいま生きていたら、この歌のような
説法をしてくれるように思えてきました。
1.2行目の、歌詞を聞いて、親の介護で、仲たがいしている兄弟と
仲直りしようと思えました。
ギターだけのバージョンも、ぜひ聞いてみたいです。
さださん、ありがとう。
私にとっては、生涯、大事にする曲になるとおもいます。
他の曲も、けっして、悪いわけではありませんが、私にとっては、この曲と
出会えてことが、宝物です。
かつて、”かささぎ”が胸に突き刺さったように。
あまり特典がないのが残念
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