これはひそかに懐かしい1枚。「アイドルのシングルB面=カップリングにはいい曲が多い」、というのは、アイドルマニアというか歌謡曲ファンの間では定説のようなもので、彼女の場合、特にその傾向が顕著だったわけですが(「SWEET MEMORIES(A面「ガラスの林檎」)」「制服(A面「赤いスイートピー」)」など、のちにシングルのジャケット・デザインを変更するなどして両A面扱いに…)、それにしても、アイドルとして現役バリバリの時のオリジナル・リリースだったとはいえ(アナログ&カセット)、B面の楽曲だけで1枚作って出し、しかもそれがちゃんと売れてしまった……! というのがスゴい。構成も絶妙で、終盤などじんわり泣けてしまったり。さらに何曲か-初期のものや、このアルバムの後、85年に一時休業するまでに出たシングルの中から-追加したもの(当時、そんなカセットをオレも自分で作って聴いてました…)を、今のマスタリング技術によるいい音で聴きたい気もしますが。
このところスポーツ小説が賑やかだ。それらの愛読者のかたがたがこの小説を読んだらいいのになあと思っていたところ、新装版登場! ぜひおすすめしたい。初版刊行は1982年(文庫は85年)。舞台は大学で競技はテニス。数字を見ればずっと昔の本に感じると思うが、色褪せない名作と太鼓判を押す。
近頃話題のスポーツ小説に共通の傾向として気がつくのは、主人公たちが「ひたすらに」競技に打ち込む様が描かれる点。それがすがすがしい魅力を醸しているのは確かだ。対して本書は、舞台が大学ということもあってか、青春期のありとあらゆることが詰まっている。テニスも丹念に書き込まれつつ、恋、友情、初めて正面から向き合う生老病死・・・と盛りだくさん。それらが渾然一体となって、何とも言えない強く深みのある印象を残すのだ。テニスも学生生活も等分に扱われた青春小説と言った方が適切なのだろう。
また本書においては、「光」と「影」も同じ比率で描かれる。主人公・燎平を初め、多彩な登場人物たちの放つ光が鮮やかでまぶしい分だけ、影もまた色濃い。ままならぬ恋、錯綜する想い、焦燥、迷い、過ち、挫折、悲しい宿命・・・どれも痛ましく胸を刺す。しかしその影すらかけがえのないものに思える。おそらくこの時期にしか存在し得ない、極めて強い光と濃い影だから・・・それらを実に鮮明に情緒豊かに写しとっている。
とは言え今の若い皆さんは、燎平をじれったく感じるかなとも思う。他人がみな大きく見え、自分は到底かなわないという思いに苦しむ様こそ、まさに青春期の姿!とわたしなどには思えるのだが。大切な人に対して一歩を踏み出せない恋にも、胸が締めつけられてしまう。皆さんはどうだろう。とにかく読んでみていただきたい。
文句のつけようがないできである。一回聞いただけですげえと唸っちまった! すげえバンドだ。日本のバンドも捨てたもんじゃないねえ。 ロック好きの方に是非とも聞いてもらいたい。痺れたよ。ホント良いバンドだ!
いい本に巡り会うことができた。時が過ぎ、燎平達が四回生になり、テニス部を引退し、卒業が迫るにつれて少なくなっていくページに、無性に寂しさを覚えた。この本の名場面を挙げるのは難しいが、私は、燎平がテニスコートに貝谷と金子を見つける所からのラスト30ページを推したい。何度読んでもいい。本当にせつなくなるし、燎平、夏子がたまらなく愛おしくなる。
この物語は、比較的わかりやすく、感情移入がしやすかった。ただ、同時にこれは小説だからだとも思ってしまった。この小説が原作のドラマが過去に放映されたと知った。名作と言われるこのドラマは、彼らの世界をどう表現したのだろうか。観たことのない私は読後、非常に気になった。
とにかくオススメ。ぜひ読んで欲しい。
下忍(忠影)×忍者の長(夏月)
テーマは主従関係、敬語攻などなど…
兄者と慕い、7歳年上の忠影にまといつく、いといけない夏月の可愛いこと可愛いこと
少年期を過ぎ、「若竹のような」と比喩される美貌をあらわに、美しくしなやかに変貌を遂げる夏月の麗しさ、それに対比するように男らしく成長した忠影の雄々しさにも魅せられること請け合い(笑)
身分差に隔てられ、なかなか想いを交わすこともままならない二人だが、好機は訪れます!
「キター!やっとキター!!!」と本懐を遂げるシーンはよみいってしまいましたっ!
言葉づかいもそこはかとなく風情があり、直截ではない分、余計に色香を感じてしまいました…
語彙豊かな六青さんの執筆力に脱帽です
章ごとにつけられた一文タイトルでさえ、非常に趣がある
そして、忘れてはいけないのがコレ
【六青みつみ=御無体なレ○プ(一応伏字にww)】
今回も、忘れたころに見事にガッツリ入ってきます…
御覚悟をばっ!!
ラスト、ちょいページ足りなかったのか、端折りすぎな感じがしました
上下二段組にして、復讐シーンなども織り込んでほしかったので、★4つにしましたが、全体的に非常に面白かったです
耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んだ先に得たものは、かけがえのないゆるぎない互いの絆とその存在だったのかな…と思いました
山岸さんのイラストが、作風に非常によく合って、素敵でした
読了してからカバーと見開きを見返すと、「御似合の二人だなぁ〜」と妙に納得♪
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