弁護士ものなので1話完結パターンなのかと思いきや2〜3話完結なので展開が気になります。次の事件も物語途中から始まるので今日はここまで!って終えるのがなかなか難しい。うまいことできてますね〜。事件内容も安っぽくなく見応えあるし。イ・ドンウクのお茶目キャラも合ってます。他の方のレビューにもありましたが、こう言う弁護士ものは日本人好きですね。ウケると思います。あと恋愛ネタももっと欲しかったかな…。
ヌードモデルの彼女はとても自由奔放な性格。ふらり、と小説家の家を訪れては、別の男からの携帯電話が鳴ると鳥のように飛び去ってしまう。そんな彼女を小説家は止まり木のようにただひたすら待っています。 足が疲れた、と言えばマッサージを。お腹が空いた、と言えばパスタを。わがままを何でも聞いてくれる小説家と彼女の奇妙な生活をうらやんでしまう方もいるのでは? 二人の奇妙な関係に戸惑いながらも、中盤頃には彼女の無邪気で天真爛漫な性格もあってストーリーに引き込まれました。 全体としては彼女と小説家の二人の会話が大半を占めています。100分足らずの作品ですが、二人のシーンがとても多いので、心理描写もとても丁寧で感情移入もスムーズにできます。 主演イ・ジヒョンは大胆な!ヌードシーンも披露。喜怒哀楽にメリハリをつけ、時に鬼気迫る迫力満点の演技とともにこれからの活躍を期待させます。モデル出身らしくスタイルの良さも際立っています。 特典は正直言って物足りなく、数分のイ・ジヒョンのインタビューと予告編が収録されているだけです。キャストの紹介などにもっと力を入れて欲しいのですが、インタビューを見るだけでも映画の受け止め方は違ってくると思います。 多くを語らずに、余韻を感じさせる、余韻を楽しむキレイな映画でした。
兵役について詳しく知らない私でも楽しめました 最初はチャン・グンソクssi が好きで購入しました。 4組のカップルのうち一番のお気に入りは、ナム・ボラム(チャン・ヒジンssi)とソ・ミンチョル(デニー・アンssi)のバンドカップルで、片想いのボラムの気持ちになって見てました このバンドPeacock Greenの曲、時々鼻歌が出る位好きで、OSTが出てないのが残念です。 他の3組もそれぞれ切なかったりして、好きな人と2年も離れたら私はどの女の子タイプだろ…なんて考えてました(*^^*) ビアンが一番近いかも…
ベトナム戦争を扱った韓国映画は極めて少ない。朝鮮戦争後、韓国最大の出来事だったはずだし、アメリカでは多くのベトナム戦争映画が作られていることを考えると奇妙に思える。何故だろうか。
韓国映画としては珍しくベトナム戦争を扱ったこの作品の直接的なターゲットは、ベトナム世代の男性たちだろう。当時の流行歌を今の娘に歌わせ、往年の戦士たちを劇場に集める作戦だ。タイトルチューン「ニムは遠くへ」をはじめ、今のK-POPとは毛色の異なる泥臭い歌謡曲を、21世紀の女優が熱唱してみせる。
唯一の洋楽として「スージーQ」が使われているのは、コメディ要素を強調するためか。韓国ではこの曲のCCRバージョンが有名コメディアンの出囃子として使われていたので、イントロだけで笑いを誘えるのだろう。ただし最後の公演シーンではこの曲をストーンズばりに不良っぽくキメてみせ、内気だった主人公スニの成長と決意の大きさを表現していた。
主人公スニは愛のない結婚生活を送っていた。ソウルの大学に通っていたからか山出しのスニに興味が持てない夫は、結婚早々逃げるように入営しその後何も言わずにベトナムに行ってしまう。家の存続しか頭にない姑は、すべてをスニのせいにして追い出しにかかる。体面を気にする実家にも戻れない。強固な血縁社会で身の置き場を失ったスニは、夫に会うためベトナムに渡ることを決意する。
しかし民間人が自由に海外へ行けるはずもない。思案に暮れるスニだったが、怪しげなバンドのボーカルとして渡越に成功する。だが英語のできない素人歌手に米軍基地での公演が勤まるはずもなく、ブーイングを受けて消沈する。苦肉の策で韓国軍人の前で「鬱陵島ツイスト」を歌ってみたところ大受けし、バンドは韓国軍専門の慰問団としてツアーを開始する。さて、スニは夫と再会できるのだろうか。
この映画でどうしても不可解なのが夫の設定だ。妻を愛することもできず、ただ逃げるだけの男。ベトナムに行ったのも、軍人の使命感から志願したわけではなく、営内の不祥事で飛ばされただけ。もちろん戦場でも役立たず。懐メロと若い娘の脚線目当てに劇場に詰め掛けたお父さんたちも困惑したに違いない。外地に駆り出されても健気に働く善意の兵士になら、すんなり感情移入できただろう。しかし、気のいいバンドマンたちとは対照的に、夫は徹底してシンパシーを持ちにくい、陰気で無能かつ不誠実な男として描かれ、映画全体のテンションを下げている。モチーフにした曲「ニムは遠くへ」の歌詞の内容が、男に尽くした挙句捨てられた女の歌なので、それを反映したということはあるだろうが、それにしてももう少し魅力的な男にできなかったものか。
この映画ではベトナムを善良な被抑圧者として描いている。「ベトナム戦争映画」としてはこのような描写は当然に思えるが、実はこのようなベトナム戦争観は韓国では比較的新しい。民主化前には、分断国家という冷戦の最前線で亡国の危機感を常に抱えていたアジアの貧国が、同じ境遇の国を支援した聖戦という見方が圧倒的だったはずだ。また、多大な犠牲を払い、その対価として多くの外貨と米国の信頼を得たことは、その後の経済的飛躍に直接つながっている。ベトナム参戦を全面否定することは、現在の自分たちの否定になりかねない。連戦連勝を重ねた世界最強国アメリカが、初めて喫した黒星としてベトナムを振り返るのはある意味余裕の産物なのだろうが、韓国はそうは行かないのだ。
だから、あまりに韓国兵をダークに描き過ぎたり、ベトナムを絶望の戦地としてのみ扱うことは、現在の韓国では難しく、直接的な反発も買うのだろう。だが逆に兵士をあまりにイノセントに描いたり、すべてを戦争のせいにして誰もが気の毒だったとしてしまうことは、陳腐な反戦映画になってしまうのみならず、当事国の人間、ベトナム戦争の果実を享受する現代の韓国人としては無責任になってしまう。
このような複雑な事情があるので、韓国の映画人はベトナム戦争映画を作りたがらないのだろうか。この作品では、何重にもなった矛盾をコアターゲットの中高年男性に考えさせる機会を与えるため、あえて夫を好意を持ちにくい存在にしたのかもしれない。
フランキー堺主演のTV『私は貝になりたい』のなかに、「赤紙って、ほんとに赤いんだねぇ」というシーンがあったのを思い出した。
本書が紹介する文書記録の資料的圧倒性には、たじろぐばかり。
この「赤紙」とは、兵役義務のある壮丁(成年男子国民)で、すでに2年余の兵役義務を終わった予備・後備の者たちや、「体格が劣る」その他の理由で、軍役服務を保留された者たちを、改めて軍隊に引っ張り出すときに発令される「召集令状」のこと。多くの成人男性が、家族を養うための仕事を不時に中断するなどして動員命令に服さなければならないことになるため、たいへん怖れられていたものだが、該当者に渡される「召集令状」が真っ赤な用紙に記載されていたので、一般には「赤紙」と通称されていた。
富山県庄川村役場の兵事係氏は、日本が第2次大戦に敗戦したとき、「国家のために戦った戦死者の記録を闇に葬れ」という日本政府の指示が納得できず、密かに自宅に持ち帰って床下に保管することにした。そのおかげで、敗戦当時、すべて処分されたと思われていた町村レベルでの徴兵事務記録が、ほぼ完全なかたちで現在に残ることになった。まさしく戦前期日本の徴兵制度の運用実態を解明する、きわめて重要な資料といえる。
この国は、支配者が天皇から連合軍に交代するとき、行政記録を平然と焼却して恥じない連中が「官僚」として統治する国だったということ。
しかも、あの敗戦のときだけでなく、近くは「情報公開法」施行のときにも、その行為が国民への背任になるとも考えず、為政者に都合の悪い記録を消滅させて存在しなかったとすることを自己の職務と心得るような連中が、いまも「官僚」の職に就いているような国なのだ。
決して過去の出来事ではないことも肝に銘じておくべきだろう。
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