井上ひさしが、われわれに遺してくれた至言「むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく ふかいことをおもしろく おもしろいことをまじめに まじめなことをゆかいに ゆかいなことをいっそうゆかいに」を、自ら実践してつくり上げた戯曲『ムサシ』。芸達者がそろったこまつ座の舞台を、わたくしは、ゆかいに堪能させてもらった。 ロンドンとニューヨークの観客からも喝采を浴びたと、『毎日新聞』(2010年7月20日付)および『朝日新聞』(2010年7月26日付)が報道していた。井上ひさしの「憎しみの連鎖を断ち切れ」のメッセージは、世界に届いたのである。3時間はあっという間でした。 国民的人気者・宮本武蔵以来の伝統的文化に自信を持って、上のメッセージを世界に発信して、世界を核戦争から救い出す使命が、日本にはあると思う。DVDの最後で、井上ひさしの孫のような若い役者も、その使命を感じて「メチャクチャ緊張した」と語っていたが、これは、70を超えたわたくしを励ましてくれる発言だった。
映画館で、友人と鑑賞。主人公、その妹、使用人、この3人の幼少時代のEPが、やや薄く、取って付けたようでしかなかった。 セリフは、少なく、全編わりと、淡々としているが、控え目な演出は、評価したい。主人公と、使用人2人の、旅路を、豊かな、風景を、交えつつ、遠巻きに、撮影されたシーンが多い。映画の宣伝と内容には、かなりり開きがある。兄と妹、そして、友を討つ葛藤が、いずれも、やや、浅く、片岡愛之助に至っては、想像以上に、セリフも出番もなく、討たれる側の心情などは、描かれていない。どのみち、田鶴は、最初から亭主以外に心を寄せる人が(使用人)がいたのだ。愛之助ちゃん立場ないわね。ラスト近く、兄に手向かう、田鶴である、菊池の殺陣には、正直、萎えた。一応、女ながら、○○流の使い手と言う設定であったようだが。それに、菊池ブサイクすぎ、別のキャストが良かった。一方、勝地涼は、とても、いい演技をしていた。りりしい容姿で、カツラや、着物姿も良かったと思う。 しかし、DVDでわざわざ、買うとか、人に、コレ!オススメと言えないところが残念。 一緒に行った、友人は、あっさりしすぎ、物足りないと、途中から、うたた寝してましたもの。
正しいことをしようとしたために脱藩した男。
その男は妻と一緒だった。
一人の男に刺客としての指令がくだるが、二人は
親友同士であった。また脱藩した男の妻は
刺客の妹でもあった。
武士という世界では上からの命令は絶対。
自分の思いを殺して、脱藩した男を追う。
話のなかで、すごいアクションがあるわけでもなく
笑いもお色気もあまりありません。
その分、刺客の男と一緒に小さい時から育ってきた
もう一人。
3人の人間模様が、過去の回想シーンから繋がっていくのは
切なく、そして引き込まれていきます。
なぜ 見つけたことを言わないのか。
なぜ 刀を抜こうとしたのか。
具体的な答えはなく、映像から感じ考えさせられて
いくことで 心に響いてきた作品でした。
多くの方が本編についてレビューされているので、特典DISCのほうをレビューします。
本編DISCの仕様が
ドルビーTrueHD(5.1ch)・リニアPCM(ステレオ)/AVC/BD50G/16:9(1080p HD)
に対し、特典DISCのほうの仕様は
リニアPCM(ステレオ)/AVC/BD25G/16:9(1080p HD)・一部(1080i HD)
となっており、特典アニメーションのアナスタシアなどで、若干画質の荒さが目に付きますが、内容としては充実しています。
特典DISCの内容はどれも、まだ映画本編を見ていない人に配慮したものとなっているので、先に見てしまっても問題ないかと思います。
まずTV放映版をまだ見ていない人のための、TVシリーズガイドなるものがあります。
ナレーションとテロップがTV放映版のあらすじを大まかに解説してくれるものですが、
あくまで概略のため、当然マイスターの過去や一部のCBメンバーが去った理由、
その他多くのキャラクターたちのドラマを到底理解することは出来ません。
本当に簡潔なものですが、TV放映版を見ていない人にとっては世界観を把握する上で重要な役割を持っています。
アナスタシアはアニメ二期の後で映画本編に入る以前の、中間にあたる時期。
色々なキャラがこれまでを振り返る、50分程度のボリュームある内容です。
前述の通り、絵はほぼTV版の再利用ですが、声は恐らく新たに収録されたものだと思います。
ただ、こちらはTV版において、キャラの人格形成の根幹となった印象深いストーリーで構成されています。
よって、映画本編を見たとしても、TV版を見てない方は視聴を控えたほうが良いかと思います。
こういったまとめのような形でなく、色々なキャラの境遇や関係を十分に知り、そうして初めて、感動を味わってもらいたいですから。
地球、宇宙を舞台にした壮大な世界観は、一見今の私たちとは無縁のものに思えますが、実は描かれていることは密接していて当たり前のことばかり。
どんなに時代が移り変わっても、人とはこういうもの。
そういったことを投げかける、これから長い間親しまれていくことができるようなこの作品を、多くの方に見て、感じて、そして考えてもらいたいです。
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