頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)
こういう話し方、態度の人はこっけいだよ、という事例を集めている。体系的な整理ができているわけではなく、思いつくまま並べたように思える。事例の中に「根拠を言わずに決めつける」「ケチばかりつける」「少ない情報で決めつける」というのがあるが、この本の内容自身があてはまるのでは?と思ったりもした。
ただ、ナンシー関さんのようなひねりがあれば、一つのぼやき芸、おちょくり芸として成立するのかもしれない。
“It”(それ)と呼ばれた子 幼年期 (ヴィレッジブックス)
まず、評価について。
この本に☆で評価っていうのはどうなん?と思います。・・が、
呼んだ時の衝撃がすさまじかったので5つにしました。
あと、フィクションなのかノンフィクションなのかについて私の意見。
wikipediaにて作者について調べました。
すると目次から『批判』のところに目をやると、
『2000年に新聞「ニューヨーク・タイムズ」がデイヴ・ペルザーの弟にインタビューしたところ、「It"(それ)と呼ばれた子」には相当な誇張や歪曲が入っていることを明らかにした。彼は兄のデイヴに関して、「ナイフで刺されたことは事実だが、血は一滴もでなかった」、「里親に出されたのは放火や万引きが酷かったから」と証言した。加えて、デイヴの祖母も「あの本はフィクションとして売るべき」と発言した。』
とあります。この文を読んで思ったことは、作者の家族の発言なので嘘か真か分からず(弟も虐待を受けていたのなら弟が嘘を言うのはおかしいので記事はそのまま真実と受け止められますし、弟は虐待を受けていないのなら、傍観者かもしくは加担者という可能性がある為もしそうなら真実をそのまま述べずに誤魔化したりするかも知れません。本によると酷い虐待を受けたのは作者のみだそうな。)、また記事を書いた者が正しく書いているかどうかも定かではなく、おまけにニューヨークタイムズという新聞はかなり捻じ曲げた表現を持ち入ります。客観性があるとは思えません。残念ながら真実は謎のまま・・ですがそれでもかなり酷い虐待があったのは事実のようですね。上の記事で「血は一滴もでなかった」けど「ナイフで刺されたことは事実」と作者の弟が認めています。結論を言うと誇大表現を用いた可能性はあるものの、虐待があった事やその内容はほぼ事実でしょう。それに読めば分かりますが、これを気分が悪くならずに読める人は異常です。多くの人はこの手の本は気の毒だから読まないし読みたくないと思います。という事はこういう、人が手に取りたくならないジャンル本をわざわざ出しているのだから、売れたくてあれこれ色んな表現を用いて嘘八百を並べている訳ではなさそうです。その反面、誇大表現を用いたとしたら、それの説明は容易に出来ます。より同情をひきたいだとか、ノンフィクションでも一応小説なので表現上そうなったとか。大体小説というのはゴーストライターが居るもので、加筆修正した可能性もありです。
では本題に。。
もう何年か前に読んだのですが鮮明に覚えています。初めは良いお母さんだったし幸せな家庭だったのに壊れていったんですこの家族は・・私は涙流しながら物凄い気分の悪さに悩まされながら「どうして?」という疑問が次々と頭の中に浮かびました。本屋で見かけてから買い、手にとって読んで読み終わり、最初から最後まで「何故?」とずっと心の中で問いかけました。読めば答えが出るのだと思いながら。周りの人間まで何故こんなに冷たいの?助けてくれた人達はどういう人生を送ってきたのだろう?私がこの子だったらこの人の立場だったらどうしてただろう?何故作者はこんなに強くてずっと母親を信じてたのだろう?今この人達は何処でどうしているのか?、など。この本のテーマは難しくないけど難しいんです。この難しさというのは人生そのものでもあります。そしてその難しい道を選ぶのがとても大切な事だと思います。例えば普段感謝している人にありがとうと言えない。でも、言うのがとても大切です。私達の日常には、そういう沢山の難しさが存在していると思います。虐待を止めるのも、しないのも、そういう事が大切なんだと思います。だから、読んで良かったと思いました。