アルト・サックスのしらべ 極上クラシック編(CD2枚付き) (Sax & brass magazin)
「アルトサックスのしらべ」は緑川英徳氏と思っていたが,クラッシック編という新展開につき板東邦宣氏が登場した。クラッシックにはいささか先入観というか気恥ずかしさがあり,楽団とか教室とかで強制的もしくは受動的に演奏することしかないだろうと思っていた程だが,美しい音色を奏でるためにはクラッシックがとても役立つし,吹いていて気持ちよいことに最近気付き始めたので,この度クラッシック編を積極的に手に取った。板東邦宣氏自身も書籍の中でチェッカーズが切っ掛けでサックスを手にしたものの吹いてゆくうちにクラッシックに魅了されたと書かれていたのには驚いた。
クラッシック編には伝統(?)の「アルトサックスしらべ」シリーズ同様,しっかりした模範演奏とカラオケ(マイナスワン)がCDに収められている。カラオケだけ用意している教則本は数あるが,楽譜を満足に読めない自分にとって模範演奏があることは大変に助かる。またカラオケではなく模範演奏と一緒に吹くと譜面では読み切れないアーティキュレーションを耳で感じることができるので練習に役立つ。独習者にはオススメ。
楽曲はノリの良いクラッシックが多いのでとても馴染みやすいと思う。レベルは初級者向けの曲から上級者向けの曲まで用意されている。譜面はとても見易いです。でも付録のピアノ譜面は個人的には不要でした。
「グリーンスリーブス」と「アメイジング・グレイス」はアルトサックスのしらべ(憧憬のスタンダード編)にもある曲なので模範演奏の聞き比べはもちろん,カラオケ使って自身での吹き比べなんてこともできる。と同時にクラッシックは別に構えなくても良いということを認識する。
まだまだとても難しくて手も足も出ない曲が多いがハヤリスタリのないクラッシックだけに長い時間を掛けて習得してゆこうと思っている。
MSX MAGAZINE 永久保存版 2
92年夏号から10年の歳月を経て刊行された「永久保存版」は、『いまさらMSXが!?』と、(一部地域で)一大センセーションとなった。
それから丁度1年。「永久保存版2」として再び刊行された今号はどうだったのだろうか。
春に行われた前号のファン感謝イベントで、『次号のテーマは「てんこもり」だ』と言っていた。
果たして、今回のものが「てんこ盛り」だったのかどうか。
今回も、結局「MSXが好きだから」と、購入するMSX人ばかりなのではないか。
せっかく雑誌という形態をとっているのだから、もっと新規ユーザーを獲得できる方向に進むことはできないのだろうか。
MSXは、もっと「何かを作れる」マシンだったはずだ。
たとえば、ツール類を充実させ、エミュレータと連動させ、容易にソフトを作れる環境を整えることはできないのだろうか。
過去の資産・遺産を食い潰すだけの編集方針には疑問を感じる。