ブルーもしくはブルー
見れば、見るほど、惹きこまれてしまう、現代のファンタジーです。
その中で流れるメロディの数々・・。
原作と違うハッピーエンドが嬉しい。
思い出すシーンの数々・・。
印象的な音楽が愛しい。
ブルーもしくはブルー (宙ブックス―ハンディハードカヴァーズ)
理想の結婚とは何か。
地味な生活だけど夫からは究極に愛されてる生活、お金は自由に使えるけど夫からの愛は得られない生活、・・・・・。
片方から一方を見ると「そっちの方が幸せよ!」と思うのに、両方経験してみると実は・・・・というのを体験できた蒼子。
わたしはどうだろう、と考えてみる。
仮に、かわいい子供に恵まれて夫に愛されて贅沢がソコソコにできる妻になっても、バリバリにキャリアウーマンで働いている女性に憧れたりするだろうし、逆にキャリアから見たら、そんな専業主婦はばら色の幸せな生活に見えるはず。
人生の選択に「正解」はないのかもしれません。
そして、女性は特に、『結婚』という選択で、今後の人生がガラリと変わる。
アナタなら、どういう選択をする?っていうのを擬似的に体験できるので、未婚女性にオススメ。
・・・結局、人間は現状に満足はできないし、羨ましいとかああなりたいって思うからこそ向上心が沸いて、人生を有意義に過ごせるのかなぁ。
※この本は多分、男性から見ると「なんなんだよ~(怒)」って感じかもしれません。
ブルーもしくはブルー (角川文庫)
NHKドラマがあまりにもおもしろかったので原作が読みたくなり購入しました。
29歳の主婦が、自分の選ばなかった結婚生活を選んでいたもう一人の自分に出会い、生活を交換するという夢と現実が混ざったような物語。タイムスリップではなく、リアルタイムで人生のやり直しが体験できるという新しい手法。しかし「隣の芝生は青い」。どの道を選んだとしても現実には問題があり理想どおりには行かない。結局、人生の中心にあるのは自分であり、自分の行動がその場をよくもするし悪くもするということを示唆して終わる。
ドラマでは最後に主人公たちが結局今までの生活がよかったのだということに気が付き、元の生活にもどり幸せな日々を送る。しかし原作ではそれに気づいてもやり直しができない状況になっている。原作のほうが現実的な分後味がちょっと悪かった。でも女のずるさ・弱さ・強さはやっぱり原作のほうが良く書かれている。
誰でも今の自分の状況に不満があれば人生を選択しなければならなかった時期に戻って人生をやり直したいと思うときがあるかもしれない。私も何度そう思ったことか。でも今なら分かる。何度人生をやり直したとしても、同じことを繰り返すだけだと。同じ女性として、共感できる部分が多い。