目をみはる伊藤若冲の『動植綵絵』 (アートセレクション)
最初図書館で借り、大変良かったので購入しました。伊藤若冲の絵は全体の構図もさることながら細部の緻密さにも魅力があります。この本は絵の全体像を1ページないし見開き2ページに収めた図版のほかに、クローズアップ図版が多数収録されているので、美術館へ行ってもなかなか見られない若冲の筆致を見ることができます。また全てがカラーページで白黒ページがなく、裏表紙も若冲の絵が全面に印刷されています。お買い得感が高く良書だと思います。
江戸絵画入門―驚くべき奇才たちの時代 (別冊太陽 日本のこころ 150)
狩野派、琳派、浮世絵等々、「日本絵画のゴールデン・エイジ」とされる江戸時代の絵画を概観することができる格好の入門書です。
1点1点の作品のサイズも大きく、人物や作品自体の解説もわかりやすいので、門外漢の私にとってはとても助かりました。
当たり前ですが、きっちり江戸時代の線が引かれているので、それ以前やそれ以後(桃山や明治)の作品は一切入っておりません。その点はご注意を。
一口に江戸時代と言っても長いので、色んな作風の画家がおり、必ず一人は好きな作風の見つかるのではないでしょうか。
『江戸絵画入門』というタイトルに、何ら偽りはありません。
若冲の衝撃 (和樂ムック)
色鮮やかな鶏の凛とした立ち姿から気品と力強さが感じられ、時間を忘れて見入ってしまいます。
若冲は高級な画材による鮮明な日本画のイメージが強いですが、墨絵の大胆な筆さばきや墨のにじみの巧みな扱いも必見です!!
Colorful Realm: Japanese Bird-and-Flower Paintings by Ito Jakuchu
ワシントンのナショナル・ギャラリーで開催された伊藤若冲「動植綵絵」(Colorful Realm)の特別展(2012年3月〜4月)のExhibition Catalogである。
内容はすばらしいの一言に尽きる。絵はすばらしいし、印刷もすばらしい。まだ、読めていないが、解説も豊富である。
決して大判でないわけではないが、現物を見た後では、小さいと感じられるのはやむを得ないだろう。
たまたま、この特別展を現地で見たが、大盛況でカタログは売り切れだった。行かなくても買える上に、値段も決して高くなくお値打ちであると思う。
本書を子細に見ていくと、日本企業の支援も多々あるようだ。別に企業関係者ではないが、知っておいた方がよい情報と思ったので書いておく。
サポートあるいはスポンサーとして記述があるのは、トヨタ、日経、ダイキン、伊藤園、三菱商事、パナソニックの各社であった。
いろいろな支えにより実現したこの特別展により日米文化交流が進み、一層の相互理解に繋がればよいと思うにつけ、このような特別展がワシントンで好評のうちに開催されていたことを日本の誰もが知るようになればよいとも願うものである。