経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)
人気クリエーターと経済学者の対談とはいかなるモノか?と気軽な気持ちで読み始めたが、グイグイと吸い込まれるような感じ!まるでミステリーを読んでいるかのような進み方!? 経済という目に見えないシステムを、佐藤氏の卓越した日常観察とひらめきで身近に感じる物事に具現化する様は見事。
スモール イズ ビューティフル (講談社学術文庫)
経済学者の父を持つ、14世紀以来の名家に生を受けたE・F・シューマッハ―(1911-1977)の主著が本作である。発表されたのは1973年であり、その後、本書によって問題提起された「エネルギー危機」が、「第一次・第二次石油危機」として現前のものとなった。こうしたことから、本書は一躍ベストセラーに押し出され、『現代の預言者』(解説より)と崇められた。その後、危機が去るとともに、熱狂も収まったようである。この書物の受容経緯から、小生は、うがった見方かもしれないが、「主張さえも流行として消費する」ムーブメントを感ぜずには居られない。経済学者の批判がこのようになるとは、悲しい皮肉である。
ともかく、本書は流行に乗る高速船として仕立てられたものではなく、しっかりと打ち込まれた杭の上に立つものである。それは『人間中心の経済学』というサブタイトルからも、少し窺えるだろう。
本書の構成は、細分すると5部に分かたれる。第一部『現代世界』というタイトルで、経済学のあり方を、自己批判も含め述べている。第二部は『資源』問題について。具体的には、エネルギー資源、土地、教育などである。第三部は『第三世界』についてであり、本書の大きな主張の一つである『中間技術』について述べている。第四部は『組織と所有権』と題し、企業組織を考察の俎上にあげる。最後に『結び』で全体を概観する。
上記構成各部を見て察しのつくように、現在解決された問題は余りなく、時を隔て同じ問題が、異なる姿形をとって現れているともいえよう。注目すべきは、30数年を経ても、有効性を持ちつづけている論考であるということである。しっかりした思想基盤が、それを可能にしているのだろう。
読みやすい文体、そして注釈と参考文献もきちんと掲げられている。ぜひ一考に付して貰いたい書物である。
大いに推薦
The Mystery of Capital: Why Capitalism Triumphs in the West and Fails Everywhere Else
本書は途上国における法的障害の多さを初めて指摘したことで知られている。
資本主義が発展しているのは西側の諸国だけで、その他の国々は置いて行かれているように思える。自由貿易を行い国内通貨を安定させ債務を減らすというマクロ経済指標の改善を行ってきたラテンアメリカは、依然として発展しきれていない。この本では発展を阻害する要因を公的な財産権制度の欠如にみている。
たいてい人々は生産に必要な資産は持っている。しかしそれは死蔵されている。資産が資本となり拡大再生産を始めるためには、公的な財産制度が必要なのだ。たとえばハイチでは政府所有の土地に住んでから賃貸することが認められるまで5年かかる。合法になるにも、合法で居続けるにもコストがかかるようでは政府の保護の外で暮らすことを選ぶのも頷けるというもの。資産を資本(=拡大再生産可能なもの)にすることができ、社会に広がった情報を一つに統合でき、所有者の説明責任を果たさせ、資産を分割・統合・移動可能なものにし、人々のネットワークを育て(分業が行いうるようになる)、取引を守る。このような法的保護のメリットを受けられない闇市場は潜在的にとても大きいのだ。
役所は治安や衛生、ダムといったそれぞれの職務を抱えている。そのため所有権制度の欠如という総合的なものの見方をすることができなかった。
アメリカの歴史は示唆的だ。Green vs Biddleやゴールドラッシュなどの事例で、先占権、占有権の判例法が生じていった。事実上生じていた権利関係を尊重し、公的に保護することが重要であると何度も何度も繰り返される。
もちろん途上国は公法・私法の欠如に気付いていなかったわけではない。しかし現実の関係を無視して書類上で権利を与えるだけで、効果を生まなかった。たとえば犬が土地の境界線を知っているなら、任せてしまえばいいのだ。事実を重視すべきという姿勢がまた繰り返される。
法学用語は直訳できないし、マルクス経済学や哲学の抽象的議論は多いしと普段見慣れぬ語り口が多いため読むのには骨が折れるとは思います。
生きがいの創造―“生まれ変わりの科学”が人生を変える (PHP文庫)
今、くじけそうな人、頑張らなくちゃいけない人(ちょっと不思議なことが好き)におすすめです!
私は今、とても苦しい状況にあるのですが、とても前向きになれました!
飯田氏は「人生は敗者復活制」だとおっしゃっています。
また「良心的で愛のある前向きな解決法」を実行すれば、必ず幸せになれるそうです。
私が今の状況になってしまったのは、前向きな選択をしなかったことが原因だと気付きました。
今から、前向きな選択をして、敗者復活したいです!!
信じる、信じないはともかく、みなさんも、一緒に敗者復活はいかがですか?