永遠の故郷 真昼
おそらく遺作のつもりで雑誌「すばる」で連載されている(であろう)吉田氏の最新作「永遠の故郷」の第3作です。
「夜」から始まり、「薄明」に続くこの「真昼」編は、氏の亡き父君に献呈され、主としてマーラーの歌曲について述べられていますが、冒頭におかれた「愛の喜び」と題されたある女性の思い出が深く心に残ります。
これは、戦後間もなく音楽の原稿を書きはじめた吉田氏を担当していた、ある女性誌の編集者と氏の、音楽を通じた余りにも短すぎた心と心のまじわりを、淡々とつづった掌編です。
声楽家志望だった彼女は、父も兄も戦争で失い、音楽学校も断念せざるを得なかったのですが、彼女は歌うことが大好きで、吉田氏のピアノの伴奏でヨーハン・マルティーニの『愛の喜び』を「明るく澄んだきれいな声で」よく歌ったそうです。
愛の喜びは束の間のもの
愛の悲しみは一生終わらない
私は不実なシルヴィアのためすべてを捨てた
彼女は私を捨て、別の恋人を選ぶ
愛の喜びは束の間のもの
愛の悲しみは一生終わらない(吉田秀和訳)
そして吉田氏はこの18世紀のドイツ生まれのオルガニスト兼作曲家の「都雅な趣と優しい華やかな」、「革命前夜のロココ趣味の咲かせた小さな残んの花とでも呼んでみたい」代表作を、手書きの楽譜に則して小節ごとに解説を加えた後で、このささやかな2人だけの楽興の時の終わりについて触れています。
飛び込みの仕事で忙殺されていた吉田氏が、久しぶりに銀座のはずれにあった彼女の出版社を訪ねてみると、夏の終わりに風邪をひいた彼女は、それがこじれて肺炎になり、入院したけれど「先週亡くなりました」と告げられます。
人はあっけなく死ぬけれど、歌の思い出は、ずいぶん遠くの世界まで私たちを導いてくれるものです。この短いエッセイを読んでいると、若くして死んだ女性の美しいソプラノとピアノの調べが、春浅い私の書斎に聞こえてくるような気がするのが不思議です。
♪人は死に 詩と音楽が 永遠に残る 茫洋
フジローヤル カット臼付き はこ型コンパクトミル プッチーニ 【エスプレッソ対応】 レッド R-220P
店に置いてあったとあるメーカーのミルが急に変調をきたしたので探していた。それで何種類かの中で、ユーチューブで実働している姿を見てこれに決めた。意外にもこのメーカーの所在が近いので、修理が必要な時はすぐに行けることもあり購入した。ステンレス容器が掃除を容易にしてくれるし、ただの箱がミルになるのだから面白い。場所も取らず、挽いた豆も均一にすり潰しているし、動作が速い。スイッチも前面に置いてあるので操作がし易く、まき散らす粉も磁石で確実に取ってくれるが、規格外の入れ物を利用するとやはり機械の周りに粉が飛ぶね。でも使いやすい。
100曲クラシック=ベストが10枚3000円=
私がこのCDを買った理由はまず値段でした。安いので音はどうか少し不安はあったのですが家で聴いてみるとすごくキレイでびっくりしました。入っている曲もクラシック初心者の私でも知っている曲が多くてよかったです。一番うれしかったのが他のCDだとフェードアウトしてしまっていてがっかりさせられることが多かったのですが、このCDはきちんと最後の最後までしっかり聴かせてくれます★☆またその日の気分によってモーツァルトにしようとか、ピアノ特集にしようとか好きなCDを選べるのもいいです。これ一枚で前よりクラシックを知れたような気がします♪
ぐっすり眠れるクラシック
よくなかなか寝つけないことが多く、今までもいろいろなリラクゼーションCDを試しましたが、以前は曲ごとでテンポが変わったり何回も聴いてるうちに飽きてしまいました。
でも、このCDは購入した最初の夜に2曲目の途中ほどで眠ってしまい驚きでした。
最近は、ほとんど毎晩聴いてますが、何回聴いても飽きません。まあ、その前に眠ってしまうのですが・・・
2枚組というのもイチ押しですね!
世界3大テノール’94 夢の競演 [DVD]
4年前のローマカラカラ遺跡でのコンサートに続き、最盛期の3大テナー競演は素晴らしい。指揮者を含め4人の和気藹々の舞台上の振る舞いはDVDでしかわからない。そこに、音楽・歌に関する文化の深さを感じる。選曲が米国向けに傾斜したのは止むをえないと思うと同時に、イベントとして貴重とも感じる。雰囲気からはローマ盤に軍配を挙げたい。そしてローマ盤の再発行を熱望する(LD盤を所有)。