FURUSATO reborn~ふるさと~
癒し系の曲がはやっている昨今、ひと味違った曲のオムニバスです。仕事の合間で、家で何かをしているひとときに、ちょっと流しているとリラックスできるアルバムです。 古い曲のようで古くないものがそこに流れている感じを知らせてくれるようなアルバムです。老若男女、年齢の差を超えて楽しめるものに仕上がっているものです。
心に響く何かかがあると思います。
梅里雪山(メイリーシュエシャン)十七人の友を探して (ヤマケイ文庫)
チベットの奥地にある聖山「梅里雪山」。中国と日本との合同登山隊が地元住民の反対を押し切って頂上アタックするが、雪崩による遭難で17人の命が奪われる。その後遺体発見と共に捜索を続けるため、著者は現地入りし現地住民の心に触れながら生活し捜索を続ける。チベットの人々の生活における自然への眼差し、聖なる山に対する感情、様々なものに触れながら、経済先進国である我々が行っている自然回帰とは何なのか、を考えさせられる。カメラマンである著者の現地の人々や自然の表情豊かな多くの写真がそれを語りかける。自然が好き、なんて軽く口にする私達の思いの甘さを遭難事故という出来事を発端に綴っている壮大なノンフィクションだと思う。写真が豊富で息遣いが聞こえてくるよう。感動した。
紫禁城の黄昏―完訳 (上)
気の遠くなるような玉座のいさかいを,何千年と繰り返す中国
清王朝最後の皇帝は子供であり
家庭教師には一人の英国紳士がそばにいた。
映画「ラストエンペラー」を見たことのある人ならば
ジョンストン先生の存在は知っているだろうし、劇中も本著作が登場する。
驚くべきことに戦後日本国内で読まれていたのはオリジナル原稿の半分以下のわずかな和訳と
さらに極端に湾曲された内容編纂が行われていたので、
ジョンストン先生のクリアな意見を
我々が読めていたとはお世辞にも言い難い。
本作は訳者の労をまず労う。
素晴らしい訳なのだろうと思う。
紛いなりにも皇帝に仕えたイギリス紳士が
清王朝の末期を黄昏に例えている本題なのだ。
原文が隠喩とウィットに富んだ言い回しが
リリカルに繰り広げられているのは想像に容易い。
知られざる宮廷の生活の描写は非常に生き生きとしていて、
良くできた映像ドキュメンタリーを眺めるよりも、そして映画版ラストエンペラーを見るよりも興奮した。
宦官に対する視点も鋭く、本罪は内務府の腐敗によると断罪し、
当時吹き荒れていた共産主義の麻疹に疑問符を投じようとジョンストン先生は頑張っていた。
幼き子供の両肩に政治の混沌がへばりついていた。
美しい夕日、静けさは永遠を保てない。