ライヴ・アット・モントルー 1976 [DVD]
演奏は期待を裏切らない凄さですが、アップばかりの映像があまりにも残念です。カメラワークに難あり、というか、難があり過ぎ。ここまで各メンバーの顔や手のアップの映像ばかりに終始されても、ステージの全体の様子が観たくなる、知りたくなるばかりでストレスが溜まります。「アップしか撮らない。」のではなく、おそらく、「アップしか撮れない。」状況だったのではないでしょうか。うーん、もったいない・・・。Jacoが好きな私としては、「Barbary Coast」や「Black Market」、ラストの「Gibraltar」での凄いベースを聴かせているところでほとんど映像がないのがガッカリです。
しかし、収録曲はカッコいいです。だんだん盛り上がってくる感じで、ドラムとパーカッションのデュエット(特にBadrenaの謎の怪人振りがなんともいい感じです。)から、美しいピアノとサックスのデュエットと、「Badia」、「Gibraltar」の流れが特にカッコいいと思います。他のメンバーのデュェットに比べると、Jacoのソロは少し硬い感じかもしれません。Punkっぽいエンディングは新鮮ですが。
とにかく、アップばかりの映像が残念。Weather Reportの映像であれば、メンバーは違いますが、「Forecast Tomorrow」のDVDの方が断然楽しめます。デビューしたばかりのJacoの映像であれば、「Trilogue」の方がたくさん観られます(フィラデルフィア・フィリーズの帽子のJacoもカッコいいです。)。
曲がカッコいいので評価は星3つにしていますが、映像だけであれば、その半分の星1.5になると思います。
Weather Report
前作『ナイト・パッセージ』がジャコをもっともフューチャーした作品があるせいか、前作と比べてジャコの音が少し小さい。しかし、一曲目
はジャコの燃えるようなグルーヴに乗せてメンバーが演奏するかっこいい曲だ。NYC組曲もウェザーリポートの名曲に入るだろう。しかし、ジャコがこのアルバムを最後にウェザーリポートを脱退。なんとも残念である(ジャコはザヴィヌルのシンセサウンドに嫌気がさしていたとか)
いろんな意味を含めて買い、の1枚
ベスト・ライヴ・セレクション~ザ・ジャーマン・コンサーツ [DVD]
WRの75、78、83年のライヴを収録したもの。今回のポイントは、夫々、bとdrのリズム隊が異なること。具体的には、75年はアルフォンソ・ジョンソンとチェスター・トンプソン、78年は、ジャコ・パストリアスとピーター・アースキン、そして83年がヴィクター・ベイリーとオマー・ハキム。 今回のDVDのポイントは、WRのライブだけあり、元々、演奏力が高いのに加え、異なるリズム隊を、見・聴比べできる所。個人的には、ジャコ在籍時の78年より、若くて、生きの良い83年のライブがお気に入りです。
ただ、一つ注意しないといけないのは、78年のライブは、既に、フォアキャストトゥモーローに収録されているものと、同一であること。なので、フォアキャストをお持ちの方は、78年のDVDが重なってしまうことに注意が必要です(私は、フォアキャストを手放しました)。
それ以外は、元々の演奏力が高い上に、リズム隊が比較できるということで、WRファンにはMUSTのアイテムと言えるでしょう。
Heavy Weather
とにかく聞いてみてください。ジャコのベースやショーターのサックス、ザヴィヌルのキーボードなど個人のプレイが話題になるウェザー・リポートですが、曲がいいし、グループがとにかく脂ののっている時期だったので、エネルギーを感じます。ジャンルを超えた名盤と言えるでしょう。個人的には、プラネタリウムの中で聞いてみたいです。1曲目の「バードランド」は、代表曲になっていますが、併せてマンハッタン・トランスファーの「エクステンションズ」に入っているボーカル版も聞いてみてください。