ゲンスブールと女たち
現実と幻想をシンクロさせながら、本人たちと見間違う様なドキュメントな感覚で、稀代の愛の狩人であり、不敵で不遜なカリスマであったアーティストに迫った映画「ゲンスブールと女たち」は、酸いも甘いも経験した中年男には、その色気と頽廃にあてられた男心をくすぐる逸品だった。
その映画公開に合わせ、コンビネーション・アルバムとして発売されたのが今作。サウンドトラック盤ではないが、映画で使われた楽曲を中心に全35曲。
曲の解説に、映画との関わりを語った立川直樹氏によるライナー・ノーツがトリビア的知識も交えながら、名人芸の話術で読ませる。
「ジュ・テーム・モウ・ノウ・ブリュ」、「ラ・ジャヴァネ―ズ」から、「ボニーとクライド」、「ラヴ・オン・ザ・ビート」まで、まずは、セルジュ・ゲンスブールの魅力にあます事なく触れられる。
映画のムードそのままに、スキャンダラスで破滅的だが、愛の深淵の世界に引き込まれる優れもののアルバム。
ゲンスブールの残した楽曲の数々は奥が深いし、まだ聴き始めたばかりなので、★は4つにしておくが、映画にハマった方は、必聴と言って良い。
夢みるシャンソン人形~フランス・ギャル・ベスト・セレクション
私が小学生の頃、仲が良かった友達がよく歌っていた歌です
当時私は歌のタイトルも誰が歌っているかも知らず、あまりにロマンチックな歌詞なので
彼女が歌っているのを聞いてすっかり覚えてしまいました
時は流れ・・・友達も引っ越して音信不通になり
王子様を探し損ねてすっかりオババになった今でもときどき口ずさんでいました
ところが先日ネットで偶然見つけてしまいました
えー! フランス人が歌っていたんだ・・・!!!
さっそくAmazonでCDを購入、初めて聞く歌に昔の色々な思い出がよみがえりこのCDは私の宝物に成りました・・・涙
他の曲もとても良いです。英語の歌ばかり聞いていたけれどフランス語もいいですね
そういえば私が子どもだった頃はいろんな国の歌が流れていた様な気がします
世界カワイイ革命 (PHP新書)
「カワイイ」をキャッチフレーズに、女子高生、ギャル文化が世界の女性を虜にしつつある、という現地ルポ。原宿、渋谷に限らず都内を歩いていると、わーわー嬌声を上げる女子高生にうざい…と思うこともあるが、本書を読んで、これも世界が認める最先端文化なのかと、理解することとした。日本のクリエイティブにタブーの少ない文化が、自由の象徴として、あるいは自分らしさの拠り所として受け入れられているとのことで、ゴスロリ、メイドファッション原宿駅前の神宮橋ですんごい格好をしてる若い外人さんというのは、日本好きになり、聖地巡礼を達成した人だったのか…ということも分かった。冒頭のカラーを含め、写真資料が多いのも本書の特長。ジャパニーズファッションの記録としても残るし、被写体となった女の子たちの撮って欲しいという気持ちが、論より証拠でよく伝わる。著者には、同様に日本発の新たなグローバル文化であるアニメを取り上げた前作「アニメ文化外交」があるが、ダブりはほとんどない。
ただ、本書で取り上げている地域は、欧州とタイ、韓国であり、全世界化とはまだまだ言い難い。なおかつ、ティーンというのは流行に敏感な分、より新しくてクールなものがあると、すぐ目移りする傾向がある。本書の「カワイイ」化現象は、ここ2、3年の傾向のようだから、文化、ファッションスタイルの一つとして根付いたとはまだまだ言い難いようにも思う。「浮世絵が印象派を生んだように…」というのは、10年くらい見てみないとなあとも思う。
しかし、109とかラフォーレをなんでヨーロッパの女の子が知ってんのとか、日本人になりたいほどギャル文化にあこがれるフランス人…ただでさえ知らないないギャル文化、それに輪をかけて分からない世界的受容という姿を本書で十分堪能することができた。著者の日本文化を楽しむ外国人を支えたいという気持ちにも好感した。
夢見るフランス・ギャル ~アンソロジー '63 / '68
別のベストと曲があまりかぶってないとありますが
それはたぶんこのCDがベストではなくレアトラック集の色合いが濃いからです
日本だけで発売された日本語曲とか
シングルのB面とか
かなりレアな音源が色々入っています
ライナーノーツを見ると
赤ベスト盤とはなるべく重複しないように3曲だけにしとあり
また、どうやらコンセプトは今までにCD音源化されていないものを取り上げるということらしく、
現在CD音源化されていないものは残り6曲で、権利問題でどうしても収録できなかったとあります
ゆえにこのCDはベストとの同時購入がベストだと思われます