スクウェアもこんなゲームを作ってたんだよ、いや作れたんだよ…と言う最後の、 ゲームメーカーとしてのプライドや彼らが本来持ち合わせていたマニア性を存分に詰め込んだ秀作。 今現在から見ればエッジを効かせ過ぎた、全く万人受けなどと言う事は考えない作品を あのゲームメーカーが、あのクオリティで制作していた時代もあったんです。 その「古き良き時代」の証人としても貴重な作品です。 面白いかどうかは偏に波長が合うかどうか、それに尽きます。 波長が合わなければ「何か訳の分からない小難しいストーリーを理解する間もなく やたらと難しくてどう戦えばいいのかも分からない戦闘に追い回されて挫折or1回どうにかクリアしてもう二度とやらない」 となりますが、もし波長が合ってしまえばおそらくこのゲームは 「短いが奥行きの深いストーリー、マップにストーリーに仕掛けられた「分かるとニヤリとさせられる」ギミックの数々、 常に戦術的思考を要求される小気味のいい戦闘システム、ぎっしりと詰まったやり込み要素はもう垂涎モノ」 と評価がぐるり180度変わってしまうこの面白さ。 果たしてこれからプレイするあなたはどちらでしょうか。 間口の狭い作品なのは確かですが。確かですが、この狭い間口を抜けた先にあるストイックなまでに詰められた 「ビデオゲームの面白さ」を是非とも時間を掛けて味わって欲しいです。 …でも万人向けとは口が裂けても言えないので☆4つ。
他の人も書いてるけど、万人受けしないゲームです。 でももの凄く深いし、やりこみ要素多すぎて何時間でもPLAYしてしまう。 そしてこの本は、ベイグラントの世界が大好きな人向けです。 魔都攻略は勿論、お話の背景や、キャラ設定話、モンスター&武器攻略と、まさにアルティマニアな内容。 私的に好きなのは、各章についてるお話と、魔都構造案内。今でも熟読するくらい大好きです。 エリア名が凝ってて楽しいし、「あぁ、ここ面倒臭い構造だった!」とか思い出すのに一役買ってくれマス。 武器合成表とかも、読んでて「今度こぉしよう」とか考えるの楽しいし。 ベイグラント好きには、たまらない一冊だと思いマス! これ作るの、大変だったろうなぁ…。
このゲームを一言で言い表すなら、「とても精緻に作り込まれた逸品」である。
魅力として挙げられる部分は多い。まずシナリオ。魔都・レアモンデの探求を進めるとともに、
主人公であるアシュレイ自身の謎が浮き彫りとなっていく物語は、練り込まれた世界観と
魅力的な登場人物たちの存在が絡み合って陰影の深いストーリーが展開されていき、
最後までプレイヤーを惹きつけることだろう。
また、映画的な演出が多用されており、オープニングやデモシーンは今見ても実にカッコ良い。
ストーリーの見せ方という意味では、非常に洗練されている。
グラフィックもこだわりぬかれている。PS1という旧世代のマシンの性能を使い切って
丹念に描かれたマップの一つ一つはきちんと連結されており、全体としてレアモンデという
1つの朽ちかけた都市を構成している。その徹底振りにはため息が出るほどだ。
他のレビュアーの方が言われるように「レアモンデ観光」が実際に楽しめるだろう。
だが、そんな製作者の「こだわり」は、ゲームシステムに悪い意味で反映されている。
端的に言えば戦闘が難しい上、爽快感が皆無。システムを理解すれば打破できるとはいえ、
最初のプレイとなる一週目は、ライトユーザーには茨の道となるだろう。
とりわけ困難なのが武具の合成だ。データが膨大なので、分厚い攻略本を読み解いて
ようやく思い通りの品を(長時間かけて)作成できるようになった記憶がある。
思い通りの「強さ」を得ることはゲームをクリアする以上に困難だ。
それ故にやりこむ余地は多く、前述の利点と相まってハマった人には
中毒性の強いゲームでもある。
「こだわる」ことがイコール「面白さ」に直結するならば、この作品は間違いなく
「傑作」と評価されていい作品だろう。だが、ゲーム自体の「面白さ」は、決して
高い評価を与えられるものではない。
繰り返しになるが、こだわりぬかれた作品であることは、プレイしていれば嫌というほど
伝わってくるが、アドベンチャーRPGとしては、戦闘システムの複雑さと「重さ」によって、
面白みが大きく損なわれている。
故に、「傑作になり損ねた労作」だったという感想を筆者は持っている。
――しかし、そんな厳しい評価を下した僕自身が、魔都の魅力に取り付かれ
100時間以上もプレイしたということも、一応付け加えておきたい。
スクウェアの名作RPGとして名高い「ベイグラントストーリー」。 同社の名作である「ファイナルファンタジー(FF)」を彷彿とさせる美麗なグラフィックですが、その奥の深さはFFシリーズの比ではありません。 チェインアビリティやリスクなど、このゲーム独特のシステムを理解し、さらに、1度クリアしただけでは解けない、更なる謎解きに挑戦するためにも、必携の1冊ではないでしょうか。 既に絶版となっており、入手するには古本やオークションを利用するしかありませんが、単に読むだけでも、その奥深さをじっくり堪能することが出来ます。
10代の少年が世界を救うという、とても理に適っていない ゲームソフトが多い中、ベイグラは違います。 主人公が20代後半のおっさんです。
腕利きの仕事人であるそのおっさんは、敵を追いかけて数十年前に壊滅したという街へ潜入します。 そこは“魔”という実態のない不思議な力が充満していて、その力に感染したおっさんは 次々と不思議な現象を目にするようになります。 自分はなぜこの仕事をしているのか?視界に広がる不思議な景色は一体どこなのか? 夢か幻か、本当の真実とは何なのか。 議会や教会などが政治的に対立して、狭い街中で渦巻くそれぞれの思惑の中で その真実を見つけるのがおっさん、つまりあなたの仕事です。
システムは確かに難しい、というか細かいです。でも叩いた時の効果音・武器を振るうモーションが 妙にカッコよくてクセになる。 湿った暗い洞窟をずっと歩き続けて、地上に出たのに人はいない もしかして場所間違えてる?と疑心暗鬼になるほど孤独なレースがつづき ありえないほどダークです。 製作した方もベイグラは特定の人たちに受けるものを目指したということなので 一部の人たちが賞賛するだけで成功なのかもしれません だけど万人を捨てたせいで続編が出なかった。つまりヒットしなかった。 これだけ素晴らしいシナリオと音楽を持ち合わせた傑作なのに 独自路線を強くさせすぎたのは失敗だったと思います。 ゲームのバランスももっと下げるべきだった。 私は大好きなゲームですが、大好きだからこそ思います。 なぜもっと色んな人たちに遊んでもらえるように作らなかったのかと。 今にして思えば、あの時は“みんな尖っていた”みたいな時期だったのでしょうか。 続編でさらに掘り下げる予定だったのに、続編が出せなくなったとは皮肉なものです。 この作品は比喩が多くて、詳細がよく分からない部分が多く すべて理解できたユーザーもあまりいなかったと思います。今でも。
松野さんは否定してますけどこれは“イヴァリース”だと思って問題ないです。 だからFF12やFFTを遊んでイヴァリースの世界に少しでも興味が湧いたら ぜひベイグラもプレーして欲しい。 パッケージの絵からは想像も出来ないぐらい泣けます。
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