今までヒスノイズたっぷりのLP音源を聞いていたのでオリジナルミックスのフルCD化はようやくという気持ちです。 最初CDを買った時の違和感は、すっと消えずにありました。 WhitesnakeのSlide it inもそうでしたが、ようやくオリジナルミックスがCD化されうれしい動きです。 84年のLIVEを見て、実は「ゲイリーやるじゃない」とかなり見直したこともあり(81年と83年のLIVEはかなり辛かった)、このアルバムにも思い入れがあります。 楽曲も粒ぞろいで、特にSystems Failingのポップさはいいですね。この曲などは絶対LIVEではヘロヘロになると思ってましたが、しっかり歌いきっていました。 USミックスしか聞いたことのない方は、ぜひオリジナルミックスも聞いてほしいですね。
筆者的にはMSGの作品で一番よく聴いたアルバムですし、 当時のライブ(他のレビュアーの方も書かれていましたが、筆者は 仙台市、宮城県民会館で体験しました)は、彼らが一番充実して いた時の状態でした。 マイケルシェンカーをアメリカ市場に本格的に売り出そうと企図 されてリリースされたアルバム。 オリジナルバージョンがリリースされたものの、衆目の一致する 通りゲイリーバーデンのボーカルの弱さをレコード会社から指摘 され、急遽アメリカ人ボーカリスト、デレク・セント・ホルムズ を参加させて再度リリースしなおされた経緯があります。 デレクのボーカルは、「魔性の女」で聴くことが出来ますが、 メロディーラインもアメリカンロック調で、筆者的には違和感を 感じち?した。(うまいっていえば、うまいんでしょうが・・・) また、前述の通りマイケルシェンカーというギターヒーローを アメリカで売り出そうという意図が強く、取り直しバージョンでは マイケルのギターが前面に押し出されています。 (そういった意味からROCK MY NIGHTS AWAYの イントロが大きく変わったんですよね) で、問題の曲ですが、MSGとしてはベストメンバーでテッド・メ ケンナのパワフルなドラム、アンディー・ナイのキーボードも 要所要所を締めて、捨て曲のない出来栄えになっています。 レコードで言うA面の流れは出色で、その最高潮をCAPTAIN NEMOで締め括られます。 今聴いてもカッコいいですよね。1作目のINTO THE ARENAち?並んで、彼のインストナンバーのベストでしょう。 で、このCDですが、オリジナルバージョンが同時に入っている ことは、歴史的にも価値があるし、正直よく残っていたなーと 感心してしまいます。そのような意味では、歴史的・政策的な背景も 知りながら聞き比べて頂いてもご一興でしょう。 ただ、素直にドッチがいいかなーとか思いながらフラットに 楽しんでいただいても、面白いと思います。 蛇足ながら、結局デレク・セント・ホルムズとはうまくいかずに 早々に彼は脱退(彼を交えたライブ盤はリリースされていますが)、 ゲイリーも消えていき、ボーカリスト不在の状況が続くこととなり ます。 1984年夏には、LAのポップシンガー、レイ・ケネディをつれて 来日、伝説のKINGA? JAMというフェスティバルに参加しま したが、レイが歌詞も覚えておらず、大きな歌詞シートをステージ にひいて、めくりながら歌っていて、失笑をかったりして、どん底 を迎えてしまいました。(曲もインストが大半の構成でした)
ハマースミス・オデオンで行なわれたライヴを完全収録。
マイケル シェンカーのギターがキレてます。
またMSGユニットの完成度も、最高潮!。
シェンカー好きには、聴いて損はしないはず。
やっと日本盤として完全版でのお目見えです。以前のCDではUSミックスを全曲収録し、 大幅にアレンジが違うUKオリジナルミックス(1,3,5,6,7)をボーナス扱いで 収録した形だったので、オリジナルで経験した私にとっては正直消化不良でした。 今回はオリジナルミックスとUSミックスの順で収録し、当時の曲順を再現してあるので、 昔からのファンも納得がいく再発になっていると思います。
当時日本では初めにオリジナル仕様でリリースされ、追ってUSミックスが来日記念盤として、 オリジナルの曲順に変更してリリースされた経緯があり、最初のCD化の際もこの形を 踏襲して発売されていました。レコード会社サイドとしてはUSミックスを押していたようです。 個人的にはマッコリーシェンカーはイマイチだったので、内容的にも充実している (本来の流れのMSGとしての)本作が完全版として蘇ったのは嬉しい限りです。
当時、アルバムがリリースされて早速買いに行きました。当時はまだレコードの時代であり、そのアルバムが短命だと知らないで、CDが出ていると言うことで、レコードプレーヤーからCDプレーヤーに変わった私は早速レコードを中古レコード屋に売却してCDを買って聴いてみたら愕然。売却した中古レコード屋に取り戻しに行ったらもう無い・・・。何とかレコードは手に入れたものの再生するプレーヤーがない状態で辛い毎日でした。やはり私は初期のオリジナルが大好きです。しかしシステムス・フェイリングのオリジナルがないのがガックリ。(最初にドラムが入らない方が優しい感じで好きでした。)キャプテン・ネモもオリジナルのフェードアウト方式の方が遠い航海に出るイメージが強くて好きでしたし、ロック・マイ・ナイツ・アウェイもアンディ・ナイのキーボードから入るのが好きでした。でも、最初のアルバムを血眼になったあのころが懐かしいです。
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