イラク戦争　アメリカ海兵隊　拠点防衛　part1 イラクモバイル

イラク戦争　アメリカ海兵隊　拠点防衛　part1

ブラヴォー・ツー・ゼロ―SAS兵士が語る湾岸戦争の壮絶な記録 (ハヤカワ文庫NF)

　読んだのは数年前で内容の記憶は曖昧だが、内容の半分が捕獲されたあとの尋問と拷問の描写に費されている。
　フィクションではないので、ランボーみたいに玉をバラバラ撃ちまくって敵を撃滅するような内容を期待すると失望する。
　戦闘の描写も曖昧なところがかえってリアル。敵兵がバタバタ死ぬわけではなく、火力はただ敵戦力を後退させるために使われる。
　映画や漫画などのフィクションは、失敗すら美しく演出するが、本書は実際に起こったことなので、そんな描写はない。文字どおり這いつくばって、敵陣から逃亡しようとし、汚染された水を飲み、吐く。
　もっとも印象的なのは、最後の数行。筆者は今回の失敗に厭戦気分になるわけでもなく、ただ自分を尋問した連中に再開したら、殺すとだけ書いている。
　この本を読むと、反戦派の文筆家の著作やまして好戦的な落合信彦すら、文章上のレトリックに過ぎないとすら感じる。