個人的にはこのレコードがロックの歴史を変えたような気がしている。
演奏力のある実力派が前面に出てくるようになったのはこのレコード(当時)からであったような。ライブというのがこんな生々しいものとは想像も出来なかった時代の歴史的証言でもあります。表紙(ジャケット)はノーマン・ロックウエルで当時でも一線を画した雰囲気がありました。
ブラスロックや、ジョンレノンばりの赤裸々な歌心、そしてフリーソウルとも呼ばれたジョリーのような甘い名曲。様々な顔を持つソングライターのアル・クーパー、その名曲、名演をフリーソウルとしての着眼点から、コンピレーションしたこの編集盤。レノンマッカートニーの曲を ブラスロック化した曲がファンファーレの如く聴く人を導いて、名曲の数々に自然に誘ってくれているそんな心憎い選曲です。 車で聴けるアル。そんな感じか。
アル・クーパーがソロになってからもっとも評価の高い作品である。優しさのある声と自分の心情をさらけ出しているような詞とサウンドの曲で構成されている。いままでもすばらしいメロディを作ってきたが、むしろ、このアルバムでは、優しいイメージで包まれている。そんなアル・クーパーの心を知りたい人には最高のアルバムである。
おなじみブルームフィールド、クーパーとそしてスティルスが中心となってつくった素晴らしいアルバムが、今回アルのアルバムを一挙にリマスターということでこのアルバムもより高音質になっての再発となったのだが、なんといっても今回の目玉は“Albert's Shuffle”と“Season Of The Witch”のホーン無し・バージョンだろう。 いわばこのアルバムの白眉となる2曲を通して(素のままの)セッションの様子を垣間見れるのである。実際これは素晴らしいというほかない!確かに頭でホーンによるメロディを自然と追ってしまうところはやはりアレンジが素晴らしかったことの証しであろう・・・、しかし実際その音がないから寂しいかというとそうでないところが凄いところで、臨場感というかその場の空気が伝わってくるようなリアルな感覚が何ともいえません。“Albert's Shuffle”ではブルームフィールドの記憶に残るすばらしいフレーズ満載のギターソロだけでなくオブリガードやバッキングでもほかの音に隠れることなく聴き取れ、紛れもなく名演であったまさに証となるものだと思います。続く“Season Of The Witch”のスティルスのギターの音などはオリジナルバージョンよりも、より例のバッファロー・スプリングフィールド以降の聴き慣れた音に近いんじゃないでしょうか、これには嬉しくなってしまいました、ピックがこすれる音からワウの踏み加減までほんとやたらりアルに聴き取れ「楽しいったらありゃしない」状態です。 ただでさえこのアルバムには相当な思い入れがあって聴く機会も多いのですが、この2曲の追加のおかげでターンテーブルにのる(古い!)頻度が上がりました。ほんと日本に生まれてよかった!
Free Soulシリーズの中でとくにお気に入りの一枚。目覚めの時に聴いたり、気分転換のときに聴くのが大好きです。某FMラジオ番組で定期的に流れているので知った「Jamaica Song」(17曲目)がとってもなごむ。
|