「あなたはこれからもこの人の事を想い続けるでしょう、この人のことを想い続けるあなたごと僕は抱きしめるつもりです」
薫の死んだフィアンセの真壁の墓の前で武田鉄也が言ったセリフに泣いた。武田鉄也演じる星野達郎はブサイクでとりえのない男だけど、薫じゃなきゃダメなんだというところに感動した。こんなに一人の女性を好きになれるなんて素晴らしい。男なら人生の伴侶とする女性は、「あなたじゃなきゃダメなんです」と言える女性がほしい。
毎回、似顔絵を通して人々の秘められた心を明らかにしていく瑞穂(仲間由紀恵)の洞察力には脱帽でした。似顔絵の人物の内面を瞬時に読み取ってしまう彼女の能力は、謙虚さとやさしさがあるからこそなのでしょう。それは、幼いころの傷を抱え、今も苦しんでいる耕輔(オダギリジョー)に対しても同様で、特に最終話で「あなたのそばを離れない」と耕輔に言うシーンは感動的です。 逆に、男社会の警察組織の中でつらい思いをする瑞穂に対して、耕輔が徐々に見せはじめるやさしい眼差しもとても印象的です。また、自分と同じように母親を殺されてしまった少女に、ぎこちなくもやさしくコップを差し出す耕輔の姿などには、彼本来の純粋さがあふれていてグッときます! 一途な瑞穂を仲間由紀恵さんが好演し耕輔役のオダギリジョーさんが、やさしさとトラウマに直面した苦悩をうまく演じ分けていて秀逸です!二人を取り巻く脇役陣も、硬派な中に愛情を秘めているのが回を追うごとによくわかります。「恋愛」という枠を越えて、もっと広い意味での「愛」が伝わってくるドラマです!!
さて2ndは前作の延長で、ズバリ「夏」アルバム!今回は湘南を連想させる一枚。発売も89年8月21日…夏の終りに浸れるように出来ていて、手堅い。シングル「また夏が来る…」が良い。
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