戦争について考えさせられる映画。戦争がもたらすのは、怒り、憎しみ、悲しみなど、みんなネガティブなものばかり。決してしてはならない。勝者も敗者もない。戦争にあこがれる人間がいるとしたら、それは大きな間違い。
中学生の時、スターウォーズ(エピソード4)を初めて観たとき、その映像や内容もさることながら、圧倒的なオープニングテーマや、物語中の戦闘シーンやとても美しいレイア姫のテーマなどに魅了され、早速LPレコードを買い求め、毎日のように聴いているうちに、高校で吹奏楽に触れ、音楽大学に進み、現在、音楽に携わる仕事をしています。私の音楽の原点とも言えるジョン・ウィリアムズ氏の多種多様な音の作品の詰まった、このディスクを是非聴いてみてください。あなたも人生が変わるほど魅了されるかもしれません。
ジョン・ウィリアムズの映画音楽集。代表作が揃っていて選曲は非常に良いのだが、全てがオリジナルスコアというわけではなく、時折過剰なアレンジや、よく知っている曲だけに拍子抜けしてしまうような部分が目に付くこともある。演奏も奥行きがなく平坦な感じで、店舗のBGMとしてかけたり、何かしながら聞く分にはいいが、純粋に音楽を楽しむという目的には向かない。また、録音年・録音場所は不明。
私が映画を観始めた70年代、映画音楽の作曲家として有名だったのは、ニーノ・ロータやフランシス・レイ、それにヘンリー・マンシーニといった人たちであった。ただ、当時は、映画ソフトの商品化とか、シネコン、レンタルショップ、有料放送の浸透とか、今日の様に映画が身近なものになった時代ではなかったので、彼らの曲たちは、まずはCMやTVの中で使われるBGMとして触れる事が殆どだった。それから30余年、ジョン・ウイリアムズは、「映画音楽」を明確に音楽のひとつのジャンルとして普遍的に認知させた功績者であり、恐らく、一般的に、現在最も著名な映画音楽作曲家であろう。
このアルバムは、正にウイリアムズの代表的な楽曲が集められた作品、そのディスコグラフィーが、そのままこの間のハリウッドのビッグ・バシェット映画の歴史に重なると思えてしまうほどの壮観さでヴォリューム満点だが、その中に、スピルバーグの劇場用映画デビュー作の「続激突・カージャック」やロサンゼルス五輪のファンファーレが収録されているのがちょっと嬉しい。
ただし、今アルバムは、ウイリアムズが率いたボストン・ポップス・オーケストラを始め、客演指揮者として招かれた各交響楽団による演奏集。「JAWS」の腹の底から突き上げられるズシンとした威圧感や「1941」の豪放な効果音は聴けず、飽くまでサントラのオリジナルの音源を味わいたい人には物足らないかも知れない。
それにしても、前述の3人に代表される様な甘美で繊細な映画音楽のスコアって最近めっきり聴かなくなったなぁ。
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