Dear,こげんた―この子猫を知っていますか?
最近まで犬しか飼ったことがなく、そのせいで猫よりは犬派でしたが、
ひょんなことから一年前に捨て猫(雌)を拾い、飼い始めた。
案外、猫もかわいいものだな~簡単にはまってしまい、いつしか、猫がいる生活が当たり前になっている。
そんな折、この本と出会った。
正直、心が痛かった。
純真無垢な子猫をいたぶった犯人はたしかに憎い、だがそれ以上に同じ人間、同じ日本人がやったという事実の方がどうにもやるせなかった。
この本をきっかけで、こげんたのホームページを観てみたが、私は問題の画像を観る事ができなかった。
この本の中で冒頭からその有様を表現した文章が何回か出てくるので、それを読むだけで、その虐待の凄惨な様子が痛いほど伝わり、涙がとめどなく溢れてきて、それ以上文章が読めなくなった。
声にならない、悲しさ、悔しさ、ただ心の内より湧き上がる切なさ。
映画でもドラマでもなく、現実に起こったことだからこそ、心にダイレクトに届く。
今回のような荒んだ事件が起こる世の中だが、こげんたの為に色々な人が立ち上がり、見事、奇跡を起こした。まだまだ世の中捨てたものじゃないと思わされた。
また、収録されている多くの人々のこげんたに対しての愛(詩やメッセージ)がとても純粋で、心打つ。特に表紙の絵は素晴らしいと思う。
子供、大人も問わず、多くの人間に読んで欲しい一冊。
最後に、こげんた、どうか安らかに。
学校裏サイト――進化するネットいじめ(晋遊舎ブラック新書 6)
本書は、近年学校現場において、様々な問題の引き金につながっている
「学校裏サイト」についてまとめ上げた本である。
内容としては、第1章で学校裏サイトの定義や現状を述べ、第2章では
ネットいじめへの対策、最後の第3章では子どもたちがネットに惹かれ
る理由について、識者の意見や新聞記事等を通して中庸的にまとめられ
ている。
著者の意見は全面的に出ているわけではないが、引用している文献から
推測すると、学校裏サイトにまつわる問題を重要視し、今後の対策を
早急に構築する必要性を説く著者の姿勢は伝わってくる。
学校裏サイトへの書き込みによって、いじめや不登校という問題につ
ながったり、ひどい場合には自殺や殺傷事件の引き金となっているこ
とは、もうすでに事実としてある。
このように大きな問題であるにもかかわらず、現状では、その対応策は
見えてこず、後手後手にまわり、明らかに技術進歩に教育的、道徳的
規制が追いついていない。現状(惨状)を鑑みれば、一人ひとりがこの
「新しい」大きな問題について、もっと真剣に考えるべきであろう。
その意味でも、本書のように「草の根」からこの問題を取り上げ、識者
の意見を蓄積していくことは、非常に意義があることである。
このような書籍が今後も出版され、蓄積されていくことを望む。
突然、僕は殺人犯にされた ~ネット中傷被害を受けた10年間
ネットで誹謗中傷・恐喝・風評被害にあった時の実例書。インターネットにより人々の交流が増え、新たな人類の発展に繋がるというのがプラスの局面であれば、ネットの誹謗中傷・恐喝・風評被害というのはマイナスの局面である。よく耐え忍び刑事告訴に至ったと思う。また、捜査にあたった中野警察署、警視庁捜査一課の刑事の方々にもエールを送りたい。