セレスティーヌのクリスマス くまのアーネストおじさん
はじめは「お金がないから・・・」とクリスマスパーティを渋るアーネストおじさんと「お金がないなら、プレゼントもケーキもつくればいい」からパーティはやりたい、と主張してゆずらないセレスティーヌ。この2人のかけひきが、おもしろい。
何より表情豊かなデッサンが素敵です。ここまで絵が語るとは・・・という驚きでいっぱいです。
そして足りないものは拾ってきて・・・拾ったものから衣装をつくったり、創意工夫のなせるわざ。今の私たちに足りないものかもしれません。
読んでるうちから、ふつふつととても満ち足りた気持ちになれます。
幸せのおすそ分けに、この本をプレゼントするのも素敵です。
セレスティーヌのおいたち くまのアーネストおじさん
『くまのアーネストおじさん』シリーズ最終話。バンサン自身の最後の作品でもあります。
決心して、ついにセレ・スティーヌはアーネストに自分がどうして彼に育てられているかを尋ねます。
ごみばこにすてられていたことなど、いつかは話さなければいけない事実をアーネストは語ります。
それは悲しい出来事ですが、今二人が強く結ばれている限り、乗り越えられる。それを信じて、いつも繊細な画を提供してくれるこの作者は、そしてそれを読者も信じられるように描いていきます。
その暖かさといったら!
セレスティーヌ―アーネストとの出会い
セレスティーヌとアーネストの出会いが丁寧に語られている。
と同時にアーネストのセレスティーヌへの「愛しい」という強い思いがあふれるようにわきだしているのが、その絵からものすごく伝わってくる。
どんな時でも、この本を開くと、ほっとさせられる。
全ての人に贈りたい。
赤ん坊のセレスティーヌのかわいらしいさ、といったら・・・。
アーネストが大事に抱きしめているのもよく分かる。
そう、この不思議な2人の話はこの出会いから始まり、ずっと続くのです。
アーネストおじさんシリーズを読んでいなくても、この一冊をとにかく開いてみてほしい。