ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない [DVD]
ソフトウエア開発の会社をモチーフにした物語です。
ニートから、ようやく三流のソフトウエア開発会社に入社した若者の苦慮を
コミカルに描いています。
私自身がシステム屋なので、実態と照らし合わせて、かなり楽しめました。
華やかに見られがちなIT業界ですが、裏の実態を広く知ってもらうためにも、
この業界でない方にも是非見てもらいたいです。
午前様が続くとブーブー言っていた妻も、
この作品を見てからは、大変な業界であることを感じ取ってくれたのか、
少し優しくなりました(笑)
元々は2チャンネルのスレが原作(?)で、一応、実話に基づいているのでしょうが、
突拍子もないエピソードの連続で、
この業界でない普通の生活を送っている方々には、かなりオーバーに感じるかもしれません。
しかし、同業の私としては、一つひとつのエピソードは確かにありそうな話で、
近すぎず遠すぎずのバランスでうまくまとめた感じに思いました。
ちなみに私は原作(2ch)を読んでいませんので、
これが映画の演出なのか、実話なのかはわかりませんが、
一つの作品として楽しめることには違いありません。
いろいろ書きましたが、何も考えずに、単純に楽しめる作品ですよ。
フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか
大変すばらしいく鋭い分析がなされた書物であった。
アメリカ社会を対象にした分析論であるが、日本でも今まさに起こりつつある話であると思う。
組織に忠実な「オーガニゼーションマン(組織人間)」の時代から組織に縛られず独立して働く「フリーエージェント」が急増しており、アメリカでは全労働者の4人に1人がすでにフリーエージェントであるという。
フリーエージェント時代のビジネスのあり方についての記述が最も知りたいことであるが、本書の結論は特定のプロジェクトのための適材適所のための人材を集められるプロジェクトマネージャが従来の管理職にとって変わってくると言っている。
内容については、自分が普段している仕事の中でゆっくりだが着実に訪れてきている変化に合致していると思う。それでも、依然として従来型の大企業がまだまだ市場を支配している現状を気にしつつも、本書の著者の主張をがっちりと受け止めたいと思う。記述も、翻訳も大変ユニークで本当に楽しく読める。
社長失格―ぼくの会社がつぶれた理由
想像もつかないとても大きなアイデアをもち、実現する能力をもつひとの壮大な成功と失敗の物語で、よくこれだけのできごとを凝縮して1冊の本にまとめたなというのが正直な感想です。取引先に対する不満とか、会社が傾いてきたときの自分の思いが届かないジレンマとか、恋人とのやりとりとか、ほんとはもっと盛り込みたかったエピソードもたくさんあったことでしょう。私自身は、こういうベンチャービジネスのケーススタディが役に立つ立場にいないし、将来的にもこの教訓を生かす可能性はないですけど、ひとつのバイオグラフィとして感銘を受ける本でした。
ただ、女性の立場から最後にひとつだけ残念だったことを書きます。著者板倉さんは、いざというときに支えてくれるひとがいないことを本のなかで嘆いています。それは、結局彼が心でなくお金で女性と(女性たちと)つながっていたからだと私には思えました。そんな彼が、ひととのつながりはそういうものではないんだと、気づいてくれることを願いながら読んでいくのですが、この巻のなかで、再起を誓うシーンでは、やっぱり女性の心はお金でつかむものだという認識がはっきりと見えて悲しい気持ちになりました。
後続の出版物もいろいろと出しておられるということで読んでみたいと思っていますが、心を通じ合わせなければ本当に幸福な関係を築くことはできないことを気づいてくださっているといいなと思います。
「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方
『「社会を変える」を仕事にする』
今までに聞いたこともないような人生を送っている人がいる。
「社会起業家。」
利益のためのビジネスじゃない。
でもボランティアでもないし、
政治家でもない。
それでも、
利益のためでなくても、ビジネスとして運営している。
ボランティアでなくても、社会に貢献している。
そして、政治家でなくても、社会を変えられる
と、なんとなく立派なことを書いてみましたが、
ここに書かれているいち「社会起業家」、
NPO法人フローレンス代表理事駒崎弘樹さんは
ボランティア精神にあふれ、
社会貢献に情熱を燃やす高尚な人物!
…というわけではありません。
書かれているのは、一人の20代独身男性の等身大の、
まるで日記のような文章です。
ちょっと屈折しつつもまっすぐに投げかけられた
言葉を繰り返し読んでいくと、
「社会起業家」である駒崎さんは
本当にどこにでもいる普通の人のような気がしてきます。
(実際そうなのかもしれません)
だからこそ、
「あ、社会って私にも変えられるのかも」と
思えてくるんです。
私は今大学生3年ですが、
全国の大学生に読んでもらいたいです!
保育スタッフが足りず困っていらっしゃるそうなので、
うちの母親に打診してみます。笑