THE FLAME (CCCD)
アニメ化された、京極夏彦著『巷説百物語』のオープニング&エンディング曲。予告で初めてこの曲を聴いた時、80年代シカゴハウスの中でも独特のスタイルを生み出したインナーシティを思い出しました。(懐かしやぁ)心地よい流動感はリズムのみならず、波の様に静かに押し寄せる彼女のVoiceのグルーヴ感溢れること!自然と首がスィングしてしまいます♪静の中で彼女が語る言葉は、このアニメとの世界観と絶妙なリンクを見せてくれています。エンディング曲はオープニングとは打って変わってとってもジャジーなバラード。物悲しく終わる物語に一層哀愁を感じさせられてしまいます。彼女のアルバムは一枚も持っていないのですが、この曲のお蔭で12月発売の全オリジナル曲収録のアルバムを購入してみたいと思いました。もちろんその前にこのマキシもゲット。
文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)
複数の事件が平行して進行するが、モジュラー型の警察小説とは異なる。霧の中を手探りで歩くような印象の小説だが、その霧が晴れたとき現れる真相はとんでもなくでかいスケールである。真相のすさまじさは京極堂シリーズでもおそらく一番。普通の作家が書けばホラ話にしかならないような真相だが、それをそう感じさせない京極夏彦の筆力はやはり並ではない。シリーズはこの後、鉄鼠、ジョロウグモ、とさらに複雑化していくが今のところクオリティ的にはこれが最高傑作ではないだろうか。
世にも奇妙な物語20周年スペシャル・秋 ~人気作家競演編~ [DVD]
発売前に問い合わせたら、ブックレットの類も、映像特典もつかない、放送と全く同等との事でしたが、
それでも、大野智さんの「はじめの一歩」が好きで購入しました。
もちろんオンエアもリアルタイムで見ました。
【京極夏彦『厭な扉』×江口洋介】
昔から「世にも奇妙な物語」よく見ているので、
申し訳ないけど、途中から落ちが見えちゃって・・・
でもそれを差し引いても面白かったです。
【万城目学『はじめの一歩』×大野智】
「世にも〜」って大抵不条理というか、アンハッピーな終わりが多いけど
中でも1〜2話楽しいものがありますよね。それでした。
なかなか結婚できない彼女のイラつきに気づかない鈍感な肇ちゃん、
「まず初めに」って口癖をとってもらっただけで人ってそんなに変わるの?と
びっくりしましたが、そこらへんも、うまくできてたな〜って思います。
原作者の万城目学先生もエキストラとして出演されてるし、
可愛らしくて楽しいお話でした。
出てきた神様、縁結びの神様と交通安全の神様、この二人が秀逸で!
縁結びはわかるけど、なんで交通安全?って。
しかも、絶妙のツッコミ。神様なのに漫談のような(笑)
この神様、シリーズ化して欲しいくらいでした。
原作も読みましたが、原作の肇のほうがエリート度が高い気がしたかな。
あっちの肇も演じて見て欲しかったかも・・
とにかく、このお話大好きです。
何回見ても、優しい気持になれるので。
大野さんはファンの目から見てもちょっと黒すぎかもしれませんが、
演技という点だけに絞って見ると、
これまた、どこをとっても「篠崎肇」で大野さんである瞬間がないのに感心します。
だって、大野さんが大好きな私が見ているのに「肇」にイラっとするんですから(笑)
【朱川湊人『栞の恋』×堀北真希】
別の方が詳しく書いてらっしゃったので割愛しようかな。
印象としては、ムードがあるというか、ちょっとほっこり、
ちょっぴり切ない・・かな。
【東野圭吾『殺意取扱説明書』×玉木宏】
まあ、そうでしょうね!っていわんばかりの終わり方でしたが、
それがまた面白くて。
殺意の取扱説明書っていう発想がとにかく面白くて
殺人のお話なのに、説明書の映像が出るたびに、笑ってました。
【宮部みゆき『燔祭』×広末涼子】
う〜ん・・・私はちょっと納得できませんでした。
どう納得できなかって説明が難しい・・(;^_^A
巨人ゴーレム 新訳版 [DVD]
言わずもがなのドイツ表現主義映画の傑作。
同じ監督による「ゴーレム」は実は三部作なのだが、第二次大戦の戦火で焼失し、現在残っているのはこれ一作だそうだ。
最初の作品のタイトルはそのものずばりの「ゴーレム」で、これは資料によると、1914年の制作らしい。
続く第二作目のタイトルが「ゴーレムとダンサー」でこちらは3年後の1917年の制作となっている。
三部作の最後を飾る本作「巨人ゴーレム」は1920年の作品ということだから、同じ監督によって3度、しかも3年おきに制作されたことになる。よほどゴーレム好きの監督なのだろうか?
いずれも映画草創期のサイレントだが、表現は圧倒的で特に後半のクライマックスの迫力には驚かされる。トーキーになってから後に、ジュリアン・デュビビエによってリメイクもされている。
映画ファン必見の一本です。