野宿に生きる、人と動物
日常で、ホームレスの人たちと自分の生活が交わることがないので、やはりどこか避けている自分がいました。
でも、この本を読んで、当然だけど皆それぞれの人生があり、苦労があり、行き着いた先がたまたま河川敷だったりしただけで、普段暖かい(涼しい)部屋で生きている自分たちと何もかわらないではないかと思いました。
ホームレスになった人の中には、自分を曲げられなかったり、自分に嘘をついて生きていくことができずに、うまく人間関係を築けない人もいると思うけれど、そんな人々も優しく包んでいける社会になったらいいなと思います。
この本、本当は重いテーマを扱っているにもかかわらず、作者の人柄なのか、すっと心に入り込み、一気に読めてしまいます。
冒頭の「ジェイムス坊や」の話でしょっぱなから思わず泣けました。人間にとって、一番大切なことは何だろう?と考えさせられました。