レスピーギ:ローマ三部作
以前にLP盤を持っていましたが、今の自宅には再生装置も無いので、CD盤を買いなおしました。流石にデジタルほどクリアではないけれど、当時のアナログの技術の頂点を極めたRCAの録音で聴くトスカニーニはLP盤で聴いた最初の衝撃を思い出させてくれました。
マルチカルチュラリズム
様々な文化的、社会的、政治的差異を持つ人びとを制度的不平等感を与えずにに共生させることは可能か――この問いに対して世界の第一線で活躍する研究者が深淵な議論を繰り広げる。結論を再起に言えば、可能か可能でないかではなくて「わからない」というのが本書を読んだ結論である。しかしこの「わからない」という結論を出すまでの現実分析の鋭さや、解決のための仮説への批判や支持の応酬などの険しい道のりこそ、本書の醍醐味である。ただハーバーマスの議論がわかりにくいという点を除けば、知的ごろつきには刺激的な本であることは間違いない。
発見!ネイチャー&サイエンス おいしい水 きれいな水 (発見!ネイチャー&サイエンス)
「水」に関する現状や雑学を、図解を豊富に使いつつコンパクトにまとめた一冊。
今後起きるであろう世界的な水不足の問題から、料理に適した水の種類やペットボトル水の秘密、あるいは上下水の仕組みなど、取り扱うテーマは多岐にわたる。
日本は世界的に見れば水に恵まれているせいか、水の問題がしばし取り上げられながらも、喉元過ぎればというやつで、すぐにその重要性を忘れてしまったりする。
本書の優れているところは、そういった水の大切さを大上段から訴えるだけでなく、「水をあまり消費しない食器の洗い方」「カンタンに水の汚れを取る方法」といった今すぐできる手法も合わせて紹介しているところだ。
単なる読み物としても十分面白いが、環境啓発本としても優れた一冊。