前作が野球のmajor 簡単に言うならスポーツ漫画で外れる筈がない ワガママを言うなら野球系を書いてほしかった
サンデー誌上で「メジャーの一番の名勝負は?」というアンケートで1位になった「聖秀vs海堂」のが入っているシリーズです。
前回のシリーズは吾郎が三舟東に転校してくるところから、海堂高校に入学して、海堂の一軍を倒して海堂を辞めるところまでが描かれていましたが、かなりカットしているところもあってイマイチなシリーズでした。そういうこともあって今シリーズもあまり期待していなかったのですが、期待に反してよかったです。特に、最後の海堂戦の田代の吾郎に言った
「俺たちはお前の今日の184球を絶対に忘れない!!」
というセリフは良かったです。今回のシリーズの中はこのセリフを聞くために見ていたようなものだったのですが、期待以上に良かったです。
「メジャー」でも好きなところで、アニメも良かったので、本当は星4つくらいにしたいところなのですが、最終回があまりにもカットされすぎていたので星3つにしました。もう少しアメリカに行くかどうかの吾郎の葛藤などをもっと丁寧に描いて欲しかったです。
八年後に飛びました。ここ最近の流れは過去にあった展開と同じようなものばかりだったので、吾郎のシーズン生活がまた一年ずつ描かれるならまた繰り返し展開になるんだろうと懸念していましたが、一気に年月を飛ばして人間関係に変化をつけることで、それを打破してくれました。面白い。
茂野吾郎を中心とする野球少年達の成長を丁寧に描き続け到達した78巻。王道の野球マンガとしてマンガ史に残る作品だと思う。Wシリーズ制覇以降のラストの展開は、これしかないという見事なものだ。
極論になるが、作者にとってはこのラストを描くために費やした77巻半ともいえる。
吾郎のWシリーズ制覇以降から解雇に至るまでの物語が省略されているが、それで良いと思う。描いたとしても長くなりそうだし、中途半端に描くなら描かない方が良い。
また、75巻以降物語のテンポが早くなったが、作者にとっては、この段階で吾郎は成長を遂げ、後は頂点を目指す闘いとそれを成し遂げた後の姿を描くだけでよかったということのような気がする。
第二部を予感させるラストだが、もし描かれたとしても、本作以上の内容になるかどうかは疑問。それは、読者にとっても作者にとってもその物語は「いつか見た道」になってしまうかもしれないからだ。
メジャーが終わり新しくこのマンガがでていたので買った。退屈する天才というからボクシングも簡単にできてしまうのかと思っていたが、違った。先が楽しみだからこれからも買いたいと思う
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