大正から昭和にかけ、考古学ならぬ「考現学」を自称して、 東京の風俗のヘンな統計や記録をとりまくった人らがいて、 その膨大な「ほぼ意味ねぇ記録」に大きな意味を持たせた、超・労作。
発掘・編纂し解説を加えたのが泉麻人というのは実にうなずける話で、 他の人だったらできなかったと思う。
昭和から平成にかけ「軽薄文体」でトレンドウォッチを牽引した泉麻人は、 加齢と共に「昭和末期の生き字引」方面にシフトし、 最近ではすっかり「東京史のオーソリティー」だ。 その華麗なる転身に長年の読者としては嬉しいし、 単純にこの本は一級の東京風俗資料なので読む価値はある。図版も多し。
70年代以降にNHK教育で放送された教育番組を収録. 『できるかな』はまるまる1エピソードが収録された上に,都市伝説化している最終回の「高見映氏がしゃべった!!」という映像も収録されています. また,『はたらくおじさん』や水森亜土氏など貴重な映像が多数収録されてます. ですが,この手の番組は人生のある特定の期間に限って見る番組だと思いますので,30年間にわたる番組をプレヴュー形式で見れるとしても半分以上は思い入れの無い映像だったりします. できれば,70年代編,80年代編,90年代編,みたいな切り口でまとめてもらえれば全編楽しめる作品になったと思うので残念です.
泉麻人さんの適格で軽妙なコメントが、かつての渋谷と今の渋谷を語ってくれます。 ほぼ正確に設置された定点カメラが写しだす今昔渋谷物語。 ずいぶんと良いコンディションで古い写真が残っているものかと 感心しながら楽しませていただきました。 ただ、今ひとつわがままを言わせていただくなら、 例えば円山町、恋文横丁、桜ヶ丘、代官山、公演通りなどなど、 特徴ある界隈の画像が観られたなら、思い残すことはございません。
おじさんもくつろげる56軒が紹介されています。珈琲の味うんぬんより、店の歴史や、周辺の様子をメインに書かれているのが特徴。泉さんと同じ道筋で散策するのも、楽しいのではないでしょうか。各喫茶店のイラストを描かれた、なかむらるみさんの画が気に入りました。温かみがありながら、細かいところまで描かれており、珈琲の香りが漂ってくるようです。ポストカードにしても、素敵だと思います。ぜひ、続編も発売して欲しいです。値段が少々高いのが難です。
私が生まれた育ってきた東京の生活そのものを、今までは脳裏の映像の中で、記憶と思い出だけでタイムスリップして、『確か、ああだったような』ということを、今、いつでも好きなときに、DVDプレイヤーで過去にふけることができることは、感激だ!! 続いて、この後の時代1962年以降も購入したい。
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