旅番組は数多くありますが、必ずといっていいほど、
リポーターが中心に写って案内し、
「観光名所案内」「何か食べる」「何か買う」です。
これはほとんどそれがありません。
カメラがリポーターの目になりますから、姿は見えませんので
自分が一緒に歩いている気分になります。
一般の旅行ではまず行かないような路地から路地へ…。
その国に普通に暮らしている人の姿が見えます。
ほぼ、朝から夕方まで一日がかり、とにかく歩き、
乗り物にはめったに乗りません。
お国柄もあるでしょうが、割と一般の人が
「見て行きなさい」と家に入れるのを見て、
日本じゃどうだろうと、思ってしまいました。
外国の個人の住宅を見るのはなかなか楽しいものです。
元々NHKの番組を見ていて、
これは何度でも見たいと思うものを購入しました。
ナレーターは芸達者な方が多いので、
それもポイントですね。
kindleが来て、賢治の作品を丁寧に読み始めた。
kindleがこなかったら、いま、読んでいなかったと思う。
でも、この新しい媒体と青空文庫の協力者たちのおかげで、今、賢治の作品に改めて出会えて、 すごく良かったと思う。
作品すべてを読みつくし、かつ伝記や評論も網羅したいほど好きな作家はと問われると、 今までは、ヘミングウェイとクラークだったけれど、 今回、新たに、宮澤賢治が仲間入りした。
この作品定番だが、以前は動物たちがやってきて、しばらくチェロの練習をすると、 すぐに朝になるのが、どうしてもぴんと来なかった。
南の方から東北地方に移り住むようになって、 やっと状況がわかるようになった。
夏は4時には太陽が出てくるんですね。
何度読み直しても、楽しい作品です。
狂気の帝国の顕現。
映像の切った貼ったのうちにストーリーが現れては消えてくやり方はそのままに、
いつもよりもっと狂った展開に観客は唖然とするしかない。
シュールレアリズム、というよりはむしろもう
狂ってゆく人間の狂気を切り取ったような、
統合失調症的な世界に足を踏み入れているのがとにかく凄まじい。
「映画作品」という作りでは決してなく、映像作品と呼んでもよさそうな美しくも狂気に溢れた映像の羅列。
メタ的な構造を分析しようと試みたり、伏線を解きほぐそうとしてみたりといった作業は常に裏切られるだろう。
今回は本当に複雑だ。というか、無想剣の領域である。
ロジックが複雑なのか、あるいはそんなモン端から存在しないのかすら見定めることが出来ない。
とにかく3時間の長尺のほとんどが悪夢へのディープな潜行だ。
悪夢から解放されたと思いきや、まだ悪夢の中、が全編に渡って延々と続く。
後半は特にホラーとしても観れるので、怖いモノ好きの人にもオススメしたい。
ローラダーンも狂気の女優を熱演。
いつも通りの、闇に浮かぶ赤いエロチシズムだとかは今回はほとんどない。
あってもそれは酷く禍々しいものだ。
イレイザーヘッドを超えるぶっ飛び具合。
マルホランドと違って、今回は彼女と一緒に見るのはNGです。
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