個人的には全体を通してあの『Born in the U.S.A』に通じる雰囲気を感じた。重低音ドラムで宣戦布告を告げる1曲目「 We Take Care Of Our Own 」、どことなくJohn Lennon のGive Peace A Chance っぽいエモーショナルな「Easy Money」など、(良い意味で)扇動的な、いつになく力強い楽曲で占められている。
再結成後のEストリートバンドのスタジオアルバムとしては、『Magic』から数えてちょうど3作目にあたるので、Bruceの活動パターンからすると一旦ここで区切りとなる作品なのかな?とも勘繰りたくなる。けれども、この迷いのない演奏を聴いていると、きっとこれからまだまだグングンと上昇していくイメージの活動をBruce自身はきちっと描いているような気がする。
それにしても、ちょっと過剰なまでのアドレナリン全開の暴れっぷり。やはり、生きていく上で揺るぎ無い方向性を持っている人は老いとは無縁なのだなぁ。
ボス+E.ストリート・バンドが復活した99年以降のボスの活動の特徴の一つはライヴDVDを積極的にリリースしたことだが、既にライヴ・ヴァージョンの熱演をDVDで堪能できた3曲のスタジオ・ヴァージョンが初めてCDに収録されたことで、本作は感慨深いものとなった。
即ちライヴ・イン・ニューヨークシティとライヴ・イン・バルセロナ(この時からピープル・ゲット・レディを引用している)で心が熱くなった名曲中の名曲M10、ロンドン・コーリングの本編とライヴ・イン・ダブリンでなじみのM13、そしてロンドン・コーリングのボーナスとして09年ジャイアンツ・スタジアム・ライヴが収録されたM7。本作のM7、10にはクラレンスのサックスがフィーチャーされ、特にM10のソロはステージでサックスを朗々と吹きならしていた彼の雄姿が目に浮かぶ。基本的にライヴ・ヴァージョンを踏襲しながら、一味違ったスタジオ・ヴァージョンでこれらの曲が聴けるだけでも感激だ。
上記3曲に代表されるように、本作は99年以降のE.ストリート・バンドと作り上げてきた音とセッション・バンドとのそれが1箇所に流れ込み、融合が起こって未来に向かって溢れてゆくようなアルバムだ。結節点と評せるだろう。
詞はアメリカの格差社会を怒り・皮肉を込めて直視しつつ、明日に向かって歩んでいこう、というトーンで貫かれている。ボスのような愛国者がいるアメリカが羨ましい。
マジックのときのように、訳者・三浦久氏のどうしてそのような日本語を選んだかの解説つきなので、詞の理解が深まる。満足できる日本盤だ。
ボス+E.ストリート・バンドが復活した99年以降のボスの活動の特徴の一つはライヴDVDを積極的にリリースしたことだが、既にライヴ・ヴァージョンの熱演をDVDで堪能できた3曲のスタジオ・ヴァージョンが初めてCDに収録されたことで、本作は感慨深いものとなった。
即ちライヴ・イン・ニューヨークシティとライヴ・イン・バルセロナ(この時からピープル・ゲット・レディを引用している)で心が熱くなった名曲中の名曲M10、ロンドン・コーリングの本編とライヴ・イン・ダブリンでなじみのM13、そしてロンドン・コーリングのボーナスとして09年ジャイアンツ・スタジアム・ライヴが収録されたM7。本作のM7、10にはクラレンスのサックスがフィーチャーされ、特にM10のソロはステージでサックスを朗々と吹きならしていた彼の雄姿が目に浮かぶ。基本的にライヴ・ヴァージョンを踏襲しながら、一味違ったスタジオ・ヴァージョンでこれらの曲が聴けるだけでも感激だ。
上記3曲に代表されるように、本作は99年以降のE.ストリート・バンドと作り上げてきた音とセッション・バンドとのそれが1箇所に流れ込み、融合が起こって未来に向かって溢れてゆくようなアルバムだ。結節点と評せるだろう。
詞はアメリカの格差社会を怒り・皮肉を込めて直視しつつ、明日に向かって歩んでいこう、というトーンで貫かれている。ボスのような愛国者がいるアメリカが羨ましい。
マジックのときのように、訳者・三浦久氏のどうしてそのような日本語を選んだかの解説つきなので、詞の理解が深まる。満足できる日本盤だ。
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