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乾ルカ メグル (創元推理文庫)

 何にも情報を持たずに、本屋でぶらっとしていたら、何故か語りかけるような一冊。何の理由もなく、手に取りました。 ヒカレルという言葉の意味は?死んだお婆ちゃんの固くならない手の意味に。 モドルと言うのは、悲劇の後の、手に戻る、その暖かさ? アタエルと言うのは、誰に、どれに、そして誰が? タベルと言うのは、食べること。食べるということの本当の意味とは? メグルと言うのは、その女性。女性の紡ぐその年輪の向こう側。 悠木さんと言う、不思議な女性。「君は行くべきよ、断らないでね。」 この言葉が、かなり深遠で、かなりこだまして、凄く心に残る。  全然知らなかったのが恥ずかしかったのですが、この方、直木賞候補にもなったことがあるんですね。大藪晴彦賞にもノミネート。その時の作品がこのメグルだったんだそうで。 優れています。 いつも、初めて作品を読んだ作者の背景を想像してしまうのですが、旭川出身の北大医学部。今もお医者さんをされているのでは? 何回も北海道に行ったことがありますが、佐々木さんの作品に匹敵する?いやそれを上回る北海道の風景。抱かせます。 平成版朱川さん、って表現は、この方に失礼ですね。 95点。お勧めします。  メグル (創元推理文庫) 関連情報




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