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武居俊樹 赤塚不二夫のことを書いたのだ!! (文春文庫)

この本は武居さん(ほれ、時々漫画に出てくる四角い顔の人)の目を通して書かれた、天才赤塚さんの一代記です。著者が大学を出て、赤塚さん(以後敬称略)の担当になり、フジオプロを訪問しますが、オバQの質問で見事先制KOパンチを喰らいます。しかし、除々に仕事場に溶け込んでゆき、例のごとく仕事終了後竹馬にゆき、そこで小野やすしの歌を聞かされ、涙ぐんだ事で、やっと赤塚に仲間として認められます。 赤塚に漫画の上手い奴はゴマンといるが、それを見抜くプロデューサー、編集者がいなければその才能はは埋もれてしまうと彼に教えます。フジオプロは、完全分業制なのですが、彼は、その中のアイデア会議に出て、除々に意見が採用されるようになります。(ブレーン・ストーミングそのもの。)また、彼は、赤塚が幼少時に苦労して満州から引き上げた事、赤貧を洗うような生活の中、絵の才能に気づいた母親から画用紙クレヨンを買ってもらった事、手塚先生に憧れ上京した事、仕事に希望を見出せないでやめようとと思っていたとき、チューダーを飲ませ、君には才能がある、才能の出口が解らないだけだと励ましてくれた寺田ヒロオの事、そして苦しい時代を救ってくれた石森の事等色々な事を聞かされます。でナマちゃんでやっと少年誌にデヴューできます。その後おそ松くんメジャーになっていきます。(中学の時熱中しました。)そして、バカボン、ア太郎、レッツラゴンとその才能をほしいままにに発揮します。また、赤塚のマガジンへの引き抜き、サンデーの再引き抜き、手塚の担当いびり、梶原の足蹴り事件、つげとの友情、ひばりとのデート等色々面白いエピソードが述べられています。しかし、この頃を頂点に赤塚の作品は面白くなくなってきます。(私見ですが、これは、赤塚が、皆に読んでもらいたい物を描くから、自分が描きたい物を描く、すなわち独りよがりになってそれで読者が離れていったからだと思います。)でアルコール依存症になり、脳出血で亡くなったんですが、その葬儀の席で、タモリが私も貴方の作品の一つですといったように、マザコン、泣き虫、甘えたですが憎めない性格でしたから、高井、やまざき、北見、土田、タモリ、あだち等多くの後輩を育て、慕われました。これは、彼の作品同様大きな功績です!!できれば、五十嵐の赤塚像も読んでみたい。なお今回映画化され、武井を堀北が演じる様ですが、なんかイメージが違うな!! 赤塚不二夫のことを書いたのだ!! (文春文庫) 関連情報




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