警視庁の刑事部長を父に持つエリート大学生・夜神月(
デスノート2016 ランキング!
*ネタばれを含みますのでご注意いただければ幸いです。デスノートは原作単行本も持っていて、当時リアタイブームのときも多分に漏れず夢中になっていました。月ファンには申し訳ないですが完全にL派で、月の事はどちらかと言うと冷めた目で見ていて、『早くLに掴まってほしい、早く月が負ける所が見たい』と思って見ていました。デスノがドラマになると聞き、設定も微妙に変わると聞いて、正直『きっとカスドラマ化だな』(すみません…)と思ってました…配役もメインが最近出てきた若手感。きっとごり押しキャストと凄く冷めていて、全く期待してませんでした。でも蓋を開けると、みんな文句言いつつも見ているっぽい…視聴率もいいらしく、評判もいい。最終回の視聴率も深夜帯で14%台を出したと言うYahoo!ニュースを見て、『そんなにいいなら…』と思い、huluの配信版で一気見しました。そして…すみません。今、本当に見てよかったです。設定が違うと言う事でしたが、1話から『これはありだな』と言う説得力、きちんと作られた画面、照明がまたいい。そして、このドラマ版は月が本当に良かった。普通の大学生がキラになって行く様がとても説得力がありました。ほんとに原作の月ファンには申し訳ないんですが、原作を読んでたときは『こいつほんとバカだな…』と思ってみてたんですが(ほんとすみません…)、このドラマ版のキラ、月には、どこか悲しさ、切なさがあるんです。彼の志もすごく解る。キラになって行く過程も、ラストの追いつめられて行く過程も、やっている事は基本的に原作と変わらないんです。でも、どこかとても悲しくて、最後はとても可哀想で…。鬼気迫る焔の中の月の台詞に、私は決して賛同できません。でも、凄く抱きしめてあげたくなりました。可哀想で、可哀想で…ずっと叫び続けた彼の声、怨嗟も恨みも負け惜しみもなかった。ただひたすらに意思と願い、それだけでした。私はそれに頷く事は出来ないけど、月の想いが伝わってきて可哀想で可哀想で…完全に焔に包まれた彼を見て、目を閉じてしまう程でした…最後の最後の、Lのお墓の前のニアとワタリのシーン、とある下りで、もう号泣でした。Lの残していたほんとのほんとに最後のビデオ…Lが、あの緊張感のある関係の中で、わずかな願いのように残していたあのビデオの内容が、現実になっていたらと思うと切なすぎて、涙が止まりませんでした。月に関しては、演じてる役者さんに付いてあまり詳しくないんですが(窪田さんですか)、彼がほんとに良かったと思います。ナチュラルな台詞回し、最初はほんとに普通のとっぽい大学生なのに、だんだんキラになって行くに連れて鬼気迫る色気がにじみ出てくる。ミサを抱きしめて屋上で耳打ちするシーンはほんとにしびれました。キラになってくると仰々しい台詞も増えて行きますが、仰々しいながらも作り物っぽくなく、キラとしてとても自然な台詞回しで、そう言った彼の演技も、ドラマ版の月に感情移入して見られた大きな要員だと思います。L、ニアは序盤、残念ながらもうちょっと自然に出来ないかなと言う感じでしたが、ドラマが進んで行くに連れてこなれて行ったのが解りました。漫画っぽい台詞回しが続くので、本当に上手い人じゃないとあれを自然に言える人は少ないと思うので大変だとは思うんですが…そう言う意味でも窪田さんは上手いですね。窪田さんはアニメの声優とかも出来そうですね。とはいえ、やっぱり元々L好きですので、Lがカッコイイシーンには心躍りましたし、Lの迫力にドキドキしました。最近人気の役者さんですよね。ニアは序盤では、ニアバージョンのときはまだ良かったんですが、メロバージョンのときは最初ほんとに微妙な感じでした;でもラスト辺りではこれも嵌ってきて、自然にメロとニアの切り替えが出来てると思いました。個人的にメロ、ニアが二重人格(ニアが主格)なのは面白いアレンジだと思いました。ニアが連れているメロの不気味なお人形もなんだか可愛いです。忘れては行けないのは、松重さんのお父さんです。彼の存在感と演技あってこそ、このドラマの月の存在感により重厚な彩りを与えていたのではと思います。huluで見て、これはかわないと行けない作品と思いアマゾンに来たら、ちょっと点数が微妙な感じでしたので、応援の意味を込めて思わずレビューを書いてしまいました。もし私のように先入観で食わず嫌いの方がいましたら、まず見ていただきたいと思います。月役の窪田さんはちゃんと演技を見たのがこのドラマ初めてでしたが、演じられる役の振り幅が広そうな気がするので、今後も彼が出る作品はチェックしたいと思いました。いい脚本の作品に出て、更に俳優として磨かれてほしいと思わされる、名演技だったと思います。あ、後死神さん達のCGも頑張ってたと思います。彼らの挙動も楽しめました。どこかのたまもにみならわせたい(同じ局); 「デスノート」DVD BOX 関連情報