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広重の三都めぐり―京絵図大全・大坂細見図・御江戸大絵図で歩く 京・大坂・江戸・近江 (古地図ライブラリー)

広重が描いた江戸時代末期の姿と現代との対比を通して、当時の名所や史跡を知ることができるように編集したものです。まず、広重の描いた錦絵の美しさとその構図にまず驚かされます。大胆なデフォルメや省略、そして対象物のクローズアップなど、印象的な描き方の風景は実際とは違ったとしても当時の人には実に魅力的に映ったことでしょう。それは現代でも同様に受け取っています。元の錦絵が素晴らしいからこそ、このような企画が生まれたわけですから。本書の構成やページだてとして、文久改正 新増細見京絵図大全が見開きで紹介してあり、次のページからは「京都名所之内」から、「嶋原出口之柳」「四條河原夕涼」「糺川原之夕立」など10景を掲載います。続いて弘化改正 大坂細見図と、「浪花名所図会」から「八けん屋着舩之図」「堂じま米あきない」「雑喉場魚市の図」など10景を紹介していました。天保改正 御江戸大絵図と「東都名所」から「永田馬場山王宮」「駿河町之図」「日本橋之白雨」など21景を載せています。最後に、細見新補 近江国大絵図と、「近江八景之内」から「三井晩鐘」「唐崎夜雨」「堅田落雁」「粟津晴嵐」「瀬田夕照」「石山秋月」「矢橋帰帆」「比良暮雪」の全8景を収録してありました。それぞれ見開き2ページで1つの錦絵に描かれた名所を紹介し、その説明や少し時代が下がった明治の頃や現代の写真を提示しています。次のページでは地図とその付近の現代の見どころを掲載し、周辺ガイドマップのような役割も果たすことでしょう。 広重の三都めぐり―京絵図大全・大坂細見図・御江戸大絵図で歩く 京・大坂・江戸・近江 (古地図ライブラリー) 関連情報