レオポルド・アントニ・スタニスラフ・ボレスラヴォヴィチ・ストコフスキーは、20世紀における個性的な指揮者の一人。イギリス
レオポルド・ストコフスキー ランキング!
レオポルド・ストコフスキー (EMIクラシック・アーカイヴ) [DVD]
ストコフスキーのストコ節などと言われるものが何かはよくわからんが、ディズニー映画の『ファンタジア』に登場した妖怪のような白髪の爺と言えばある世代の人にはわかるかもしれない。評者はストコフスキーの映像を初めて観た。演目はベートーヴェンの第5&7、ワーグナーの『マイスタージンガー』第1幕前奏曲、ドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』にボーナスとして本命(?)の『魔法使いの弟子』。しかし、『魔法使い』の指揮はモントゥー! これには嬉しくなったが、音も映像もいまひとつだ。しかし、モントゥーは小柄だなあ。身長160センチはないだろう。パリッとした心地よい演奏であることはわかる。さてストコ。まずオケの配置が面白い。後方にコントラバスとチェロがズラリと並び、左にはファーストヴァイオリン、右手にはセカンドヴァイオリンかヴィオラの後ろに金管木管とハッキリと分けている。ティンパニは右手金管のヨコ。ベートーヴェンはあんまり感心しなかったが、藝人臭芬々の雰囲気がたまらない。ガリガリ行く低弦の強調や金管の思い切った強奏が豪快且つ委細構わぬ鷹揚さ。案外音楽は軽いのがイケナイが。他方、『牧神』の指揮ぶりなんて、ほんま妖怪の呪い風。ストコには実は深みがあったなんてことをいう人もいるが、このディスクを観る限り、そんなものよりも好ましい19世紀の魔法使いに接するの感だ!! そのいかがわしさがよい。以上、大指揮者2人の超個性的パフォーマンスが観られて、満足満足。 レオポルド・ストコフスキー (EMIクラシック・アーカイヴ) [DVD] 関連情報
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