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飯森範親 「マエストロ、それはムリですよ・・・」 ~飯森範親と山形交響楽団の挑戦~

映画「おくりびと」の始めの方のシーンで本木雅弘扮する主人公がチェロ奏者として所属するオーケストラが、ベートーベンの第九を演奏しているシーンがあります。そこでタクトを振っているのが本書の「マエストロ」、飯森範親さんです。マエストロというとおじいさんを想像しがちですが実際は若く、エピソードはどれもエネルギッシュで、読んでいると背中がしゃんとしてきそうです。山形交響楽団は、言ってしまえばよくある地方の貧乏オケでした。このオケの担当者が、ダメ元で飯森氏に常任指揮者就任をお願いすると、意外にも受諾されます。受けてくれないと思っていたと担当者が吐露すると、飯森氏は、そんな気持ちで頼みに来たんですとか言って担当者をあせらせます。飯森氏はそれ以前に、客演指揮者としてこのオーケストラを指揮したことがありました。常任指揮者が交代時期を迎え、メンバーに次の常任指揮者の希望をアンケートしたところ、オケのメンバーの多くが飯森氏のことを、「売れっ子なので多分無理だと思うけれど、常任指揮者になってくれたらうれしい」と思っていました。飯森氏には、先入見というものがありません。必要と思ったことは、実現に向け出来る限り努力する、勝手に限界を設定しない、そんな方です。このオケは貧乏なので、オケのプロフィールを紹介するパンフレットがありませんでした。パソコンで印字したような楽団紹介しかありませんでした。それではダメだ、パンフはキチンと作ろうと。そんなことからマエストロ自らが提案し、実行させます。飯森氏は音楽的にすごい才能の持ち主なのですが、音楽面だけでなく、オケのプロデュースにもその才能を如何なく発揮していきます。指揮者自ら、観客との対話の場を企画したりします。サッカーのクラブが、サポーターを増やしていくようです。マエストロは次から次へと改善提案を繰り出します。山形交響楽団はお金もないし編成も小さいですが、一つ一つ提案を実現させていくうちに、業界の注目を集めて行きます。さわやかな気持ちになれる一冊です。 「マエストロ、それはムリですよ・・・」 ~飯森範親と山形交響楽団の挑戦~ 関連情報

飯森範親 マエストロ、そこまで話していいんですか!? ―飯森範親の名曲レシピ

ピアノを演奏し、指導していますので 指揮者からみた曲の解説はとても興味ありました。おもしろくてあっという間に読んでしまいました。何回も読み直してます~ マエストロ、そこまで話していいんですか!? ―飯森範親の名曲レシピ 関連情報

飯森範親 ベートーヴェン:交響曲第7番&第8番

 飯森先生指揮ヴェルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団のCDは、日本人とドイツオーケストラ連携による国内初のベートーヴェン交響曲全集であり、当盤はシリーズ5枚の1枚として「第2番&第5番『運命』」を初めに「第九」に続いて最後にリリースされた。全集の最大の特徴は加えてベーレンライター新版と古楽奏法による演奏である。また最新のステレオ技術で収録されている。 この「7番&8番」2曲共、既に聴覚が完全に失われた状況で作曲され1812年頃に完成し、非公開演奏を経て同時に大好評で初演を果たしており、よく運命と田園の様に対照的とされる。7番は4楽章がバッカスの饗宴と呼ばれることがあり楽聖の戦時下での想念による哀愁や熱狂や攻撃性があるのに対し、8番は全体的に激しさを乗り越えた後の明朗さや平安と自由な心が表現されている様だ。 そしてこれらは、前述の起源を尊重し解釈を厳密にした指揮理念に基づいて決して恣意的でない弱奏・強奏の表現、剛柔の旋律和声の適宜さと激しくも浪漫豊かな楽聖気質のリズムの絶妙表現が融合しており、時に優しくまた圧倒的迫力による交響効果をベートーヴェン自身の感性及び哲学として具現していると思う。マエストロのエネルギー・パワーが優れた演奏陣に緻密に投影された指揮芸術を彷彿とさせる。              By Watanabe=TodaIsao ベートーヴェン:交響曲第7番&第8番 関連情報

飯森範親 新倉 瞳/エルガー:チェロ協奏曲

チェロらしく深く美しい音でよく歌っており、オケとのバランスも良く優秀な録音だと思います。 新倉 瞳/エルガー:チェロ協奏曲 関連情報




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