歴史和解と泰緬鉄道 英国人捕虜が描いた収容所の真実 (朝日選書)
―構成―
小菅信子による「解説」 (約30頁) (全体の1/10)
ジャック・チョーカーの著作の邦訳「手記」 (約200頁)
研究者による「鼎談」 (約50頁)
以上
じつは「鼎談」が一番興味深い.
読みやすいし, 分量も多くないので, これだけでも読む価値が十分にある.
とくに, 中学生以上の, 日々歴史に触れていく段階にある<生徒>・<大学生>,
その年代の子をもつ<親>に対しておすすめする.
明日に架ける橋
アルバム「明日に架ける橋」については、今更私などが説明する必要も無いですね
ちょっとだけ言うと、ビルボードでシングル・アルバム共に年間チャート1位、グラミー賞6冠を獲得した内容のある歴史的名盤であります
DVDの、特に「SONGS OF AMERICA」の内容ですが、サイモン&ガーファンクル特別TV番組であり、彼らの名曲たちを媒体にして1969年当時のアメリカの現状(ベトナム戦争だったり人種差別だったり)を上手く映像にまとめています
映像中流れるナンバーに字幕がついているのも、細かいところですが嬉しかったです
他の方も仰っているとおり、DVD単体で発売しても良かったのではないかと思うくらい内容が濃かったので、ファンなら購入をオススメします
自分はまだ18歳であり、周りには当然のようにS&Gを聴く人はいないのですが、いくら古いと言われようとも一生聴いていく価値のあるアーティストだと再認識しました
戦場にかける橋 [DVD]
クラシックで名作といわれるものの中には見て退屈になっちゃうのもあるけど、これは本当に素晴らしい名作といえます。日本軍の過酷な捕虜の扱いに毅然とした態度で抗議する大佐に西側諸国の皆さんはそりゃあ感動した事でしょう。この作品では日本軍が悪者役ですが(当然よね)偏りすぎず、お互い軍人としてのプライドをもった人間として描かれてるので中立的立場で見ることができます。早川雪州の演技も素晴らしく、日本人でこんな人いたんだあ、と感動してしまいました。
戦場にかける橋 (1枚組) [DVD]
戦争捕虜となってもと高い誇りを失わない英国将校(アレック・ギネス)と、道を見失いつつも根は武士道の血が流れている日本人大佐(早川雪洲。ちなみに日本人ハリウッドスター第1号らしい)の緊張感溢れるやりとり。戦争の狂気の中でも「橋をかける」という目的の中、それなりの秩序や生きることの意味が生まれていく。しかし、それが破壊されたときには・・・・。戦争がすべてをなぎ倒していく不条理さが、ひしひしと伝わってきて必見の映画です。
なお、先日現地に行く機会があったのですが、実際のこの橋の建設にあたっては、アジア人20万人、英国人3万人、オランダ人1.3万人等が動員され、そのうちアジア人8万人、英国人6500人、オランダ人2800人などが亡くなったそうです。現地には、英国人、オーストラリア人などは名前を刻んだ墓がありますが、アジア人については「名もない大勢のアジアの人たちがなくなった」とされていて、ショックを受けます。どうしても欧米の描く戦争映画は欧米よりの見方になってしまうと思うので、そうした意味で星4つです。
戦場にかける橋 [DVD]
旧日本軍のジュネーブ条約違反は本当であったのか、「バターン半島死の行軍」含め、意見はあろう。他方、旧ソ連軍によるシベリア抑留問題など、未解決の問題は多い。
戦争において、平和な時代の視点で物事を論ずることについては、「常に正しい」訳ではなかろう。歴史の中では、「その時点」での「空気」のようなものが人々を「狂気」に導くこともある。
こうしたことを考えると、イギリス軍の捕虜を使って、旧ビルマに鉄道の鉄橋をかけさせようと言う日本の行為の是非は別途考える必要があるかもしれない。
誰もが知っている有名なテーマ音楽に乗って、この映画は、「戦争」と言う「狂気」の中での人間の矜持を描ききっている。
全く個人的意見だけれども、この作品を見たら、大島渚監督の「戦場のメリークリスマス」をご覧になるべきだと思う。
人間は、いつも平和で冷静だなんていえるほどの高等生物ではない。