GAROMAGE/いちご白書(2) 加護あいり [DVD]
他の会田我路作品と同じく、グラビア撮影の傍らでビデオカメラを回したものがメインである。ボカシの掛け方が粗っぽいので、ヘアまでボカシがかかる。
加護あいりは童顔に似合わないグラマラスな体型と、Y字バランスが出来るほどの柔軟性が魅力であろうか。
オリジナルソングのPVも収録されているが、ここでも裸を厭わず全裸のままで歌っていたりする。
いちご白書 (角川文庫)
ユーミンの「いちご白書をもう一度」が大ヒットして、今でも時々聞くことが出来るのに、当時、あれだけ衝撃的な評判を取った映画「いちご白書」を見る機会はほとんどない。今回、この原作が復刊されて、改めて当時のことを思い出してみた。
日本では70年安保で全国の学園で「闘争」が起こっていた。それは、日本だけでなく、世界中の学園で起こっていた。この本は、アメリカのコロンビア大学紛争を扱っている。場所は違っても、若者たちのどうしようもない怒りの捌け口は変わらない。荒っぽい、強引な論理であり、一般的には、この本の中にもあるが、「ゲーム」をしているような感覚が一部にあったことも確かだろう。それでも「戦争」(当時はベトナム戦争)に対する反対の意思表示をどうしたらいいかといった時、何かしないではいられなかったのである。
この本を復刊した人の意図は何だろう?その後の「高度成長」の中で、日本が失ってきてしまった「心」が、そこに見出せるということではないだろうか。
THE HIT PARADE
これらの原曲が巷間で流行ったころは、リアルタイムでわても毎日よう聴いたもんじゃ。21世紀になって聴きますと、懐かしいというより、ギターの音量を他の楽器より格段に大きくしたミキシングに驚きます、何とボーカルよりエレキギターが大きい。よって、当然うるさいアルバムになっとるわけです。こうしたミキシングは、レッド・ツェッペリン辺りから出てきたのやろか?クラシックやジャズで、ソロの人声や合唱より伴奏の一楽器がやかましいなどあり得ないので、逆に新鮮に感じました。
閑話休題。いろいろな歌手(ほとんど女性歌手)に歌わしているところがどいつがうまい、ヘタとか比較できて実に面白い。ギターのリフもあれだけやかましく入れるだけあって(わてはビーズは聴いたことがない)、なかなかよう出来とる。後半は年寄のわても知らん曲がちらほらあるんやけども、歌手の個性としては倉木麻衣が山口百恵のクールで籠ったような個性の上をゆく、とらえようのない籠った魅力というのか、クールなアンニュイ感が圧巻やし、やはり出だしの稲葉(ビーズの人ですわな?)のやり過ぎともいえるダメ男の焦燥・絶望感を歌い上げはっとる。坂井泉水は思いの他、原曲に忠実。下手ではないが、しっかり仕事をこなしている印象。言い始めると、もっと歌い手の個性が・・・とか求めたくなりますけども、まあギタリストがメチャクチャ個性を発揮してはりますわな
いちご同盟 (集英社文庫)
目標があるけど、なかなか上手くいかなくて、将来について不安に思ったり悩んだり、このまま消えてしまいたい、と思ったり。
そんな時に読んだら共感できる部分があったり、力づけられたりして、号泣でした。
辛いことがあっても、生きていけるのだから生きていかなくちゃいけない。
読むタイミングというのが本当に大事なのかな、と思いました。
The Strawberry Statement [VHS] [Import]
この、胸の奥からこみあげてくる熱いものは、何なのだろうか?
リバイバル公開で『いちご白書』を観た。(順次全国公開予定という)
正直、観に行く前は、「あの時代」の空気を捉えた優れた映画のひとつだろう、という程度に考えていた。
そもそも自分は、学生運動など体験していない世代だし、大学生の時もそんなものに興味もなかった。
だから、こんなにこの映画に共鳴してしまうとは思ってもいなかった。
『いちご白書』は、学生運動の映画なのだが、それ以上に、何よりも素晴らしい「青春映画」だったのだ。
主演のブルース・デイヴィソンとキム・ダービー(『勇気ある追跡』!)の若い二人のはつらつとした演技。監督、スチュアート・ハグマンの青臭いくらいの演出。その才気ばしったカメラワークと、実験精神横溢する編集テクニック。あの時代を彩った、甘酸っぱい音楽の数々。
すべてが瑞々しく、若いパワーと歓喜のエネルギーにみなぎっている。
あの、怒りに打ち震えるクライマックスの凄まじさの前にも、決して色褪せない青春の輝きが、この映画の中には満ち溢れているのだ。
オープニングを飾った、バフィー・セント・マリーの素敵な素敵な「サークル・ゲーム」が、ラストに再びかかった時、不覚にも落涙しそうになっている自分がいた。
もう少しで、思わず拍手をするところだった。しちまえばよかったのに(笑)。
この映画は、世界のどの国でもまだDVD化されていないという。
しかし、今回、晴れてニュープリント上映したからには、来年早々には国内DVD化するのでは?と期待して、配給元に問い合わせたところ、残念ながらDVD化の予定はない、との答え。海外も含め、との事だった。その答えに落胆してしまっていたのだが・・・何と!意外なところで朗報が!
ツタヤが最近始めた、オンデマンド方式(DVD−Rフォーマットの注文式のソフト)で、『いちご白書』が奇跡のラインナップに!
当然アマゾンでは取り扱いはないが、ファンには嬉しい知らせなので報告したい。
ただ、今回のニュープリント版と同じマスターなのか(おそらく違うのでは)?実は今回のニュープリントは、当時のスラングをちゃんと調べ直した「こだわりの」字幕訳らしいのだ。そうしたファンを喜ばせてくれる要素が、どこまで反映されたソフトなのか。画質はいいのか?
不安はいくつか残るが、とりあえずは、世界初(?)のDVD化に拍手!
【追記】TSUTAYAオンデマンド版ソフトについて
筆者が注文したものが届いたので、リポートしようと思います。
まず、注文式のシステムなので、最大2週間ほどかかると言われていますが、発注から丁度1週間で商品が届きました。
そして、気になるソフトのクオリティーですが、ひとつ残念な報告をしなければなりません。このDVDは、既発のビデオソフトと全く同じもので、同じマスターを使用しています。同じ画面で静止画像にして、ザッピングして確認したので間違いありません。字幕の訳も書体も位置もサイズも、全く同じです。そして何より、画面が4:3で両端がバッサリ切られてしまっています。(オリジナルはビスタです)。画質もビデオソフトのクオリティーです。しかもビデオ版と比べて画面が暗い方向に転んでいて、暗部がつぶれてしまっています。カットによっては、プリントの色が穢いところもあります。なので、すでにビデオソフトを所有されている方は、かなりガッカリするのではないでしょうか。
なぜこのような事になっているのか?現在リバイバル公開中の、ニュープリント版を配給している会社に以前問い合わせた時、国内でも海外でもDVD化の予定はない、と言われました。おそらく映画内で使われている楽曲の著作権がからんでいると思われます。そしてソフト販売をするためにそれをクリアーしているものは、かつてビデオソフトとして発売されていたマスターのみ、と解釈しました。映画の中身は変わらないのだから、ニューマスターだろうが旧マスターだろうが同じじゃないか、と思われるかも知れませんが、著作権の世界はとても複雑です。おそらく上記のような理由と思われます。ただ、決して見るに耐えないような酷い画質ではないので、この映画に特別な思い入れがあって、手元に残しておきたい、という方にとっては、DVD化されただけでも嬉しい事ではないでしょうか。
順次、全国で公開中のニューマスター版は、当時の学生たちのスラングを忠実に再現したこだわりの新訳版ということなので、ソフトを購入された方でも、お近くの劇場で上映されていれば、ご覧になる事をお勧めします。
さて、本DVD版の訳で補足しておきたい事がひとつ。映画冒頭で、青い文字が流れていくところが全く翻訳されていませんが、これは重要なので拙訳ながら以下に記します。
【この映画の製作者は、本作の製作にあたり、サンフランシスコの市民の方々、及び匿名で協力して頂いた都市に深く感謝の意を表します。協力して頂けなかった都市は・・・たぶん「いちご」は重要じゃないとお考えなのでしょう】
『いちご白書』の「いちご」は、NYコロンビア大学の経営者が言った、「学生たちの言っている事は、いちごが好きだとか言うのと同じくらい他愛のないものだ」という言葉が由来で、これが学生たちの闘争本能に火をつけて、この映画の元になった「コロンビア大学闘争」に発展してゆきます。
おそらく、ニューヨークもこの映画の撮影に「協力してくれなかった」都市で、この冒頭の言葉は多分に皮肉を含んだもの、と思われ、これがスルーされているのは重大なミスと言わざるを得ません(ニュープリント版はちゃんと訳してました)。
鳴り物入りで始まったTSUTAYAのオンデマンドDVD、他のソフトのクオリティーはどうなのでしょうか?慎重にリサーチを進めてからの購入が望ましいようですね。