義経になった男(一)三人の義経 (ハルキ文庫 ひ 7-3 時代小説文庫)
SF作品『エリ・エリ』で有名な作者ですが
新聞連載の時代小説が単行本(文庫)として刊行されました。
まったく新しい義経像が描かれているため賛否がわかれるかもしれませんが
ハマれば楽しく読める作品です。
本作が時代小説デビュー作になりますが
作者自身、今後も時代小説を続けていくとの話を聞きましたので
そのスタートがここということになりそうです。
怪談倶楽部 幽魂 (恐怖文庫)
全28話です。怪談倶楽部シリーズの3作目です。
今年の3月末にこのシリーズの2冊目が出たばかりなのにまさか1年のうちに2冊も出るとは思ってなかったので驚きました。嬉しい限りです。
今回の『怪談倶楽部』はオチが含みを持っている話が目立っていた気がします。何が何だか分からぬまま話を結ぶものもあります。
それと、今回も収録されている〈高楼館〉。おそらく今後も収録されるであろう常連作になりそうですね。ひとつの場所からこれだけ多くの話が生まれるというのも凄い話です。
個人的にオススメは
血刀
仮面の履歴
託された物
読んだんだけどさぁ
裁縫箱の妖精
座敷童 三題
最後の切符
ニキビ
盗掘
落ちてきたモノ
です。
気になる話ばかりではありますが、中でも〈仮面の履歴〉〈読んだんだけどさぁ〉の後日談が気になりすぎる・・・。あとがきで少し触れてはありましたが、それでも次の巻があるのなら続きの収録を期待してます。